長澤まさみが“暗黒面”の顔を見せる! 阿部サダヲとの初共演作「MOTHER」初夏公開
2020年1月22日 04:00

[映画.com ニュース] 長澤まさみが主演を務め、阿部サダヲと映画初共演を果たす「MOTHER マザー」が、初夏に公開されることが決定。「日日是好日」「タロウのバカ」の大森立嗣監督がメガホンをとり、「新聞記者」「宮本から君へ」を世に放った映画会社スターサンズが製作を担当している。
本作は、スターサンズの河村光庸プロデューサーが実際に起きた“少年による祖父母殺害事件”に着想を得て、大森監督とともに新たな物語として創出した衝撃作。主人公は、ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる女・秋子。彼女の幼い息子・周平は、そんな自堕落で奔放な母親しか頼るものがなかった。やがて、寄る辺ない社会の底辺で生き抜く母と息子の間に“ある感情”が生まれる。そして、時を経て成長した周平は“凄惨な事件”を引き起こしてしまう。
女優業20年目を迎えた長澤は、本作への出演を自ら決断し、秋子役として“暗黒面”の顔を見せることに。「今回この脚本をいただいて、結婚しておらず、子どもがいない自分は、母親目線ではなく息子の周平の目線で脚本を読んでいました。どこか他人事じゃないと思わせられるリアルさがあって、母親の存在の大きさについて、親が子を育てる責任について考えさせられ、この役を演じてみたいと思いました」と告白する。さらに、自身の役どころを「視点の違いで、理解が大きく変わる独特なキャラクター」と説明している。

阿部が演じるのは、秋子と内縁の夫となるホスト・遼。「なかなかこのような役(全く思い入れることが出来ないダメな男)を頂く機会がないと思いましたし、大森監督、長澤さんとご一緒した事がなかったので、この役を演じてみたいと思いました」という阿部。「脚本を読んで、親子って何なんだろうとしばらく考え、何かに寄生していないと生きていけない…人の弱さ、脆さを感じました」と振り返っている。
大森監督は、脚本家・港岳彦(「宮本から君へ」「あゝ、荒野」)と物語を組み立てるなかで「“女”として破滅的なキャラクターである秋子が、一方では、子どもをなめるように育ててきた“母”でもあるという一人の女性の大きな隙間をどのように描くかということに監督としてのやりがいを感じました」と話す。「秋子は、強烈で想像を超えたキャラクターなので演じるのが大変だったと思いますが、撮影を進めるにつれ、長澤さんが作品の中でどんどん大きな存在になっていきました。長澤さんの非常によい表情を収めることができたと思います」とコメントを寄せている。
公開決定にあわせ、超特報と2種のビジュアルも披露された。超特報は「少年はなぜ祖父母を殺害したのか――すべてを狂わせるのは、この女」というナレーションとともに、秋子が少年の膝をべろりと舐めあげ、満面の笑みを浮かべるという異様な光景を活写。ビジュアルは、秋子が息子の周平(郡司翔)を抱きしめつつ挑発めいた視線を送る様子と、遼と抱きしめ合っている妖艶なカットとなっている。
「MOTHER マザー」は、初夏に全国公開。
(C)2020「MOTHER」製作委員会
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