「ブラック・パンサー」主演俳優、スコセッシ監督のマーベル批判に反撃
2019年11月15日 11:00

[映画.com ニュース] 一向にやむ気配のないマーティン・スコセッシ監督による痛烈なマーベル批判に、今度は「ブラックパンサー」のチャドウィック・ボーズマンが反撃に出た。米Wrapが伝えている。
スコセッシ監督は先ごろ、英エンパイア誌の取材でマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に触れ、「テーマパークのようなもので、映画とは呼べない」と一蹴。その後も複数のメディアに対して「あれは映画ではなく、なにか別のもの」「(映画業界は)あれに侵略されてはならない」などと批判的なコメントを繰り返し、MCU作品の歴代監督や出演者、ファンのあいだで波紋を呼んでいた。
ライアン・クーグラー監督によるマーベル映画「ブラックパンサー」は、MCU初の黒人ヒーローを主人公にした単独映画として公開前から大きな注目を集め、世界各国で歴史的大ヒットを記録。アフリカの超文明国ワカンダの若き国王ティ・チャラ(ボーズマン)が、漆黒のスーツと鋭い爪を武器に戦うブラックパンサーとして活躍するさまを描くアクションエンタテインメントでありながら、自国の秘密を守り抜き、他国からの侵略を防ぐために戦う主人公を通して先進国による小国の資源搾取や環境破壊、人種差別といった社会問題も盛り込んだ重厚な内容は、批評家から高く評価された。
ボーズマンはこのほど、主演最新作「21 Bridges(原題)」のプロモーションのため英ラジオ番組「BBC5 Live」に出演すると、「アカデミー賞作品賞にノミネートされた初のスーパーヒーロー映画で主演を務めたことを、心から誇りに思っている」としたうえで、「スーパーヒーロー映画には、その他一般の映画にある感情的な葛藤やリアルな危機感といったものが一切見られない」というスコセッシ監督の批判に真っ向から反論する。
「『ブラックパンサー』には、スコセッシがヒーロー映画に欠けていると指摘した要素がすべて揃っている。彼があの映画を見たのにそんなことを言っているのだとしたら、まるでわかっていないってことさ。これまでなかった黒人スーパーヒーローの単独映画という点で、僕を含めたみんな、結果がどう出るか予想もつかずドキドキしていたんだ。そこに、白人に皆殺しにされてしまうんじゃないか、僕たちはいつか全滅してしまうんじゃないかという、黒人特有の潜在的恐怖が入り混じった不安と危機感が、あの映画を見れば間違いなく感じ取れるはずだからね。文化や人種の違い、もしくは世代の違いからなのかどうかは分からないけれど、僕はあの映画で自分たちが成し遂げたことに自信を持っているし、スコセッシが何を言おうと気にしちゃいないよ」と堂々と言い放った。
ボーズマンはまた、スコセッシ監督のマーベル批判に対する他者の反応と同様、「彼は紛れもない天才だし、もちろん意見も尊重する」としながらも、一連の過激な発言は「アワードシーズンの開幕に向け、新作『アイリッシュマン』に話題を集めようという、彼の宣伝戦略としか思えない」と、自作のプロモーションのためにマーベルを“利用”した巨匠をたしなめた。
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