【SW先行インタビュー第3弾】ボイエガ×トラン×アッキー、若手3人が語る「スター・ウォーズ」の重圧
2019年11月12日 14:00
[映画.com ニュース] 世界的人気SFシリーズの最新作「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」のロングリード(先行)取材が、米ロサンゼルスで行われた。第3弾は、フィン役のジョン・ボイエガ、ローズ・ティコ役のケリー・マリー・トラン、今作で「スター・ウォーズ」シリーズに初参加となったジャナ役のナオミ・アッキー。伝説的超大作に大抜てきされた若手3人が、抱えていた重圧を語った。(取材・文/編集部)
アッキー 素敵だわ。ここまでずっと積み重なってきたのよ。「スター・ウォーズ」はカルチャーで、社会現象。みんながもう何年もこの瞬間を待っていたの。
ボイエガ 何を期待していいのかあまりわからずに読んだんだよね。実は、読んですぐにはわからない部分もあったんだけれど、(監督の)J・J・(エイブラムス)に聞いて「なるほど!」と思ったよ。とても興奮しながら読んだのは確かだ。
トラン まるで予測していなかった内容だった。このユニバースは巨大で、たくさんのことが詰まっているんだけれど、同時にとても細かいところまで突っ込んで描かれている。そこがすごいと思うし、愛されているのよね。J・J・は、またすばらしいことをやったと思うわ。
ボイエガ 僕らのキャラクターは、分岐点に立たされている。この先どうなるのかわからない状態だ。今作は、断然エピックなものになるよ。とは言っても、これは最終的にどんな映画になるのか、もっとも予測しづらい作品でもある。エピソード7(「スター・ウォーズ フォースの覚醒」)は、ほぼ思っていたとおりの映画になった。エピソード8(「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」)も、まあわかった。でも今回はすごく違う感じなんだよ。
アッキー 今作ではキャラクターがみんな自分のなかにあるダークサイドに、新たな形で向き合うことになる。みんなが「自分は、喜んで戦うのだろうか? だとしたら、何のために?」と自問することになるの。そういう大きなテーマがある。この戦いのために、どこまで犠牲にするつもりがあるのか、とね。
ボイエガ J・J・を起用したなら、やるべきことは、彼にできるだけ自由をあげることだ。彼はとてもクリエイティブで、才能豊かな人だからね。今作の現場で、彼は若々しくて遊び心があったように思う。エピソード7では緊張感がある時もあったけれど、今回はもっと少年のように楽しんでいたよ。
ボイエガ ああ、僕とケリーは落ち着いていたね。今回はストレスが少なかった。僕らは温暖なジャマイカにいたような感じ。(アッキーに向かって)君は寒いロシアにいたね(笑)。
ボイエガ 僕らにとっては楽しかったよ。毎日が素敵なプレゼントでカップケーキ(楽しいという意味のスラング)。本当に楽しませてもらった。
ボイエガ もちろん。それに、自分にはこの作品に出演する資格が本当にあるのだろうかとも思った。「やった、これで俺は有名になるぞ。これで成功だ」とは思わなかったんだ。
トラン ええ、私もそうだったわ。自分の存在意義を問うような経験だった(笑)。
アッキー 私は今、ただただ幸せなんだけど……。でも、自問自答したな。寝室のドアを閉め、毛布にくるまって、この巨大なユニバースで自分の居場所はどこにあるのだろうって、悶々としたわ。この映画の大きさと、これを見に来る人の数を考えると、そうなっちゃうの。
ボイエガ だけどその後、実はそんなにディープでもないと気が付くんだよね。
アッキー そうなの。そうディープではないのよ。
トラン それはみんな体験することよね。私が初めて撮影にやってきたとき、ジョンとデイジーはもうそれを経験済みだった。そのふたりがまだ生きていて、呼吸をしているのを見て安心したわ(笑)。それでも緊張するんだけれど、終わったら「あれ? こんなものだったんだ」って思う。
アッキー 彼女は戦士。生き延びるためにいろんなスキルを身につけてきた。みんなと同じように、彼女もつらいことをたくさん経験してきて、どうすればそんな状況から抜け出せるのかと考えている。だから、この人たち(フィンとローズら)と出会ったとき、正しいことをしなければと思うの。今言えるのは、それだけかな。
アッキー 自分に厳しくなりすぎないようにすることだったと思う。1作目のジョンを見て、すごいなと思ったの。「アタック・ザ・ブロック」(2011/ジョー・コーニッシュ監督)に出ていたあの若い俳優が、こんな大作を背負うなんてすごい、ってね。そうしたら今度は自分が彼と共演することになったのよ。「どうしてこんなことになったんだろう」って感じだった。その気持ちを拭い去らなければいけなかったの。だから、毎日自分に「あなた、いい仕事したわよ。意外に簡単じゃない」と語りかけるようにしていたわね。
「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」は、12月20日から全国で公開。
PR
©2024 Disney and its related entities
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。