破天荒僧侶役の市原隼人、仏教とは?生きるとは?京都で熱弁
2019年10月18日 17:12

[映画.com ニュース]俳優・市原隼人が主演、本宮ひろ志の漫画を映画化した「喝 風太郎!!」が京都国際映画祭2019に特別招待され、10月18日、TOHOシネマズ二条で舞台挨拶が行われた。破天荒な僧侶を描いた作品で、寺社仏閣が建ち並ぶ京都での上映にあたり、市原は「歴史と文化の重みを感じる」と神妙。作品を通じて仏教に向き合い「生きるということについてもう一度深く考えさせれた」と熱く語った。
映画は、「サラリーマン金太郎」などの人気漫画家が原作を手がけ、仏教をテーマにした異色エンタテインメント。「あいが、そいで、こい」などの気鋭・柴田啓佑監督がメガホンをとり、市原演じる型破りな僧侶・風太郎と人々との交流に幅を持たせた。漫画テイストを残しつつ、柴田監督は「令和の時代に公開するにあたって今の社会問題も入れた」と自信をのぞかせた。
劇中で市原は、特殊メイクのヒゲ、ボロボロに仕立てた袈裟に身を包み、主人公の僧侶・風太郎になりきった。市原が「扮装だけで2時間かかった」と振り返ると、柴田監督は「市原さんならこうやってくれると思っていたけれど、それ以上になじんでいた。簡単に言うとサイコーでした」と最大限の謝辞を送った。
市原は、主人公の風太郎を演じ「昔と違って(現代人には)生きるということの答えがない。個々が薄くなり、死を迎えるようになった時代に、生きるとは何なのかを感じながら現場に立ち、多くのことを考えさせていただいた」を充実感。なぜ生きるか「答えはわからない」と言いながら「自分に問い続ける」と誓い、「必ず皆さんが生きていることで幸せに感じている方がいる」を訴えた。
「喝 風太郎!!」は、11月1日から全国順次公開。京都国際映画祭2019は、10月20日まで京都市内各所で行われる。
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