チャン・イーモウ監督が「本当に撮りたい物語」 水墨画の世界観で描く「SHADOW」9月公開
2019年6月10日 11:00

[映画.com ニュース] 中国映画界の巨匠チャン・イーモウ監督が、構想から撮影開始までに3年半の歳月をかけた新作「SHADOW(原題)」が、「SHADOW 影武者」の邦題で9月6日から全国公開されることが決定。あわせて、日本版本ポスタービジュアルと本予告映像がお披露目された。
本作は「自分が本当に撮りたい物語と巡り合った」というチャン監督が、「HERO(2002)」「LOVERS」の主要スタッフと再タッグを組み、「三国志」の荊州争奪戦をダイナミックにアレンジした歴史活劇。第75回ベネチア国際映画祭で上映され、米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では95%(5月31日時点)をマーク。第55回金馬奨で4部門、アジア版アカデミー賞といわれる第13回アジア・フィルム・アワードでは最多の4部門を受賞し、米バラエティが発表した「2018 最も期待される映画20本」に選出されている。
戦国時代、沛(ペイ)国が領土を敵の炎国に奪われて20年。若くしてトップを継いだ王は、敵と休戦同盟を結び、平和だが屈辱的な日々に甘んじていた。奪還を願う男たちの燃え上がる闘志を束ねているのが、頭脳明晰で武芸の達人の重臣・都督(トトク)だ。彼は敵の将軍にして最強の戦士・楊蒼(ヤン・ツァン)に、手合わせを申し込む。彼の勝手な行動に怒り狂う王だったが、実は目の前にいる都督は“影武者”だった。
「戦場のレクイエム」「人魚姫」「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官」シリーズなどで知られるダン・チャオが主演を務め、頭脳明せきで武芸の達人でもある都督と、その影武者の一人二役に挑戦。筋骨隆々な影武者役から20kgも減量し、病んだ都督役を体現するなど、鬼気迫る芝居に圧倒されるはずだ。また、歴史ドラマ「宮廷の諍い女」「月に咲く花の如く」で好演し、私生活ではダン・チャオと夫婦関係にあるスン・リーが、都督の妻を演じている。
日本版本ポスタービジュアルは、太極図が描かれる舞台で、影武者と肢体の不自由な都督が武器を構えながら対峙し、その一方で都督の妻が傘を手に佇んでいる様子を活写。本予告映像は、影武者が鋭い刃で作られた傘をふるい、最強の戦士・楊蒼に立ち向かうという緊迫のシーンからスタート。傘を剣盾に変え、コマのように変幻自在に操る沛国軍の雄姿だけでなく、作品全体を通じて降る“雨”と、中国伝統の水墨画の世界を思わせる白と黒を基調とした表現が、チャン監督の独特な世界観を表している。
「SHADOW 影武者」は、9月6日から東京・TOHOシネマズシャンテほか全国公開。
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