三池崇史監督「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」国際コンペの審査委員長に
2019年6月7日 16:30
[映画.com ニュース] 最新作「初恋」が第72回カンヌ国際映画祭の監督週間に選出された三池崇史監督が「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」国際コンペティションの審査委員長を務めることになり、6月7日に都内で行われた記者会見に出席。「審査員はむずがゆいんですけど、審査委員長となれば、もう開き直るしかない」と意気込みを語った。
同映画祭は世界に先駆け、デジタルシネマにフォーカスした次代を担う若手映像クリエイターの登竜門。過去には白石和彌監督(「孤狼の血」)や中野量太監督(「湯を沸かすほどの熱い愛」)らを輩出している。今年はコンペティション部門は国際部門(10本)、国内長編部門(5本)国内短編部門(9本)に分けられ、92の国と地域から、計861本の応募があった。
三池監督はデビューを飾った約30年前を振り返り「当時から、こういう映画祭がもっとあってくれたら、より面白い展開があったのかも」。自身もトロント国際映画祭を皮切りに、いち早く海外で評価された経歴をもつだけに、「作り手は(映画祭を)目標にしているわけではないが、たくさんの人に見てもらえるチャンスをいただける。扉を開いてくれる場だと思う」と語り、「この映画祭に出品して良かったと思ってもらえるような“道”を作れれば。自分自身も刺激を受けるのを楽しみにしている」と期待を寄せた。
会見には三池監督をはじめ、国内コンペティションの審査委員長を務める荻上直子監督、オープニング作品「イソップの思うツボ」を手がけた上田慎一郎監督、浅沼直也監督、中泉裕矢監督、上田清司氏(実行委員会会長/埼玉県知事)、八木信忠氏(映画祭総合プロデューサー)、土川勉氏(映画祭ディレクター)、奥ノ木信夫氏(実行委員会副会長/川口市長)が出席した。
「カメラを止めるな!」の旋風も記憶に新しい上田監督をはじめ、同作に関わった浅沼監督、中泉監督の3人は本映画祭が出会いのきっかけだったといい、上田監督は「あれから7年ですか。まさか3人共同監督で、映画を撮るとは夢にも思っていなかった」としみじみ。「完成までの3年間は、すっともんだもありましたが、好きな映画も作家性も違う3人の個性が混ざり合った、いい意味でいびつさが魅力」だとアピールしていた。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019は、埼玉・川口市のSKIPシティで7月13~21日に開催される。