斎藤工、熱気あふれる“ストーブパーティ”に来場! 最新作「コンプライアンス」の存在を明かす
2019年3月10日 10:00

[映画.com ニュース] 北海道・夕張市で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」の恒例イベント“ストーブパーティ”が3月9日、本町商店街お買い物駐車場で行われた。屋外でストーブを囲み料理が振る舞われる本イベントに、俳優の斎藤工、コンペ部門審査委員長・白石和彌監督、2018年2月に公開された「blank13」の原作者・はしもとこうじ氏が来場し、トークイベントを開催した。
東京都内で行われた主演作「家族のレシピ」の初日舞台挨拶を終え、夕張に駆けつけた斎藤。「齊藤工」名義でメガホンをとった長編監督デビュー作「blank13」を挙げて「ゆうばり映画祭で観客賞をいただき、そこから世界の旅が始まりました。世界行脚の横には常に『孤狼の血』がいて世界を沸かしていた。白石さん、はしもとさんとここにいられることがとても嬉しい」と胸中を吐露。そして、白石監督とのタッグ作「麻雀放浪記2020」を「劇薬みたいな映画が誕生しました」「僕は20歳の童貞の役。ほぼ役作りなし」とアピールしていた。
斎藤は「“ゆうばり”は本当にお世話になった映画祭。昨年には震災もありましたし、北海道の映画祭をどうにかサポートできないだろうか」という思いから、本年度の映画祭では新作アニメ「スーパーベジタブルブギ」(脚本:はしもと氏)をラインナップした「斎藤工セレクション+アニメワークショップ」を実施。企画・プロデュースを務めた新作映画「MANRIKI」に話題が転じると「小顔矯正をテーマにしたスプラッター映画。ちょっととんでもない映画になっちゃって、どうしたらいいかわからない(笑)。予告を見てピンと来た人には響きますが、ダメな人はダメ。パクチーみたいなところがある」と語っていた。
さらに「監督作としては、昨年の年末に撮った作品があります」と打ち明けた。そのままタイトルにもなっているテーマは「コンプライアンス」だ。「(今の世の中は)言っちゃいけないことが多すぎる。はしもとさんにも手伝っていただき、ヒロインは『カメラを止めるな!』の秋山ゆずきさん。彼女に罵詈雑言を言わせたし、浴びさせた。どんどん“言っちゃいけないこと”を言わせ合って、ほぼモザイクとピー音になっていく作品で、今仕上げている最中です。日本では公開できないと思うんですけど、これが日本の現状だと――多分『麻雀放浪記2020』の余波みたいなものがあって、僕は“出来ないという現状”は映画表現に向いてると思う。思いっきり形にしてやろうかと」とかなり熱のこもった作品になるようだ。
映画館のない地域に映画を届けるというコンセプトで行われている「シネマバード(移動映画館)」に関する活動では「昨年は沖縄で開催しましたが、今年は北海道で夏以降に開催することが決定しました」と北海道民には嬉しい報告があった。その発表を聞いていた白石監督が「それ、僕も手伝いますよ」と切り返すと、斎藤は「それ最高なんですけど!」と満面の笑み。「今ロケハンしているところなんです。なるべく映画館のない地域を優先的に選ばさせていただきます。また“映画”で帰ってきます」と宣言していた。
「映画人としては夕張育ち」と“夕張への愛”を吐露した斎藤。「夕張に思いを馳せる映画人が沢山いるということを覚えておいてください。初期に来ていた頃、宿も決めずに訪れていた若い映画人がいっぱいいました。この環境で宿がないって死ぬんですよね。市民の方々は、そういった若者たちに対して『うちに来て暖をとりなさい』『食事をしていきなさい』と。抱きかかえられるように受け止めてもらって救われた映画人が、僕の周りにはいっぱいいます。これからも映画で夕張とコミュニケーションをとり続けたいなと思います。皆さん、これからも映画で盛り上がりましょう!」と改めて謝意を示していた。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019は、3月10日まで開催。
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