HIKARI監督、長編1作目「37 SECONDS」、ベルリン映画祭パノラマ部門でW受賞
2019年2月18日 12:00

[映画.com ニュース] 第69回ベルリン映画祭のパノラマ部門に出品された「37 SECONDS」が、同部門の観客賞、アートハウス系の映画を支援するCICAEアートシネマ賞を同時受賞した。ジェネレーション14プラス部門でヤング審査員の与えるスペシャル・メンションに輝いた「ウィーアーリトルゾンビーズ」に続く、日本映画の受賞となった。
HIKARI監督は感激に声を震わせながら、「まるで夢みたいです。11カ月前はまだこの映画のキャスティングをしていたので、すべてがとても早く進んだ、素晴らしい旅でした。日本では(ハンディキャップの人々を扱った)こうしたテーマはとても重いものと思われています。でもわたしは、どのような身体的コンディションでも(内面は)わたしたちと変わらないこと、障害がすべてではないということを人々にわかってもらいたかったのです。だからこうした賞を頂けたことは、わたしにとってとても意味があることです」と語った。
本作は、先天性脳性麻痺で車椅子生活を送りながらも、マンガを描く才能に恵まれた20代のヒロインが、異性との交流も含めて人生を精一杯生きようとするさまを、ときにユーモアも交えながら、繊細かつエネルギッシュに描く。観客を引き込むということを意識した、ハリウッド映画のようなバランス感覚とストーリーテリングのセンスを感じさせる。
ベルリンには、100人以上のオーディションのなかから選ばれた佳山明(かやまめい)さんも、HIKARI監督と出演した神野三鈴、大東駿介とともに登壇し、大きな拍手を浴びた。上映後のティーチインでは、なぜこの映画を撮ろうとしたのか、オーディションや撮影の様子、プロではない俳優たちを使うことについてなど、熱心な質問が浴びせられ、HIKARI監督は「観客の方々のとてもいいリアクションに励まされる思いです」と表情をほころばせた。
HIKARI監督にとって本作は長編1作目。世界的な舞台における受賞は、今後に対する確かな手応えとなるだろう。(佐藤久理子)
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