山田孝之、女子中高生に「てめえこの野郎」!? 善悪の多面性と会話の重要性を熱弁
2019年1月17日 21:00
[映画.com ニュース] 阿部進之介が主演、清原果耶らが出演し、新鋭・藤井道人監督がメガホンをとった映画「デイアンドナイト」の女子中高生試写会が1月17日、都内で行われ、プロデューサーを務めた山田孝之が舞台挨拶に出席。客席を埋め尽くした女子中高生に対し、作品に込めた思いなどを語った。
この日集まった女子中高生は、清原が専属モデルを務めるファッション誌「Seventeen」読者。当の清原はインフルエンザのため欠席しただけに、山田は「清原さんに会いたかった人ばかりかと思います。おじさん、ひとりですみません」と冗談めかして頭を下げ、「真面目な方なので『すみません、すみません』と謝っていたけど、そんなことないので、ゆっくり、ゆっくり治療して」とヒロインを気づかった。
初めてプロデューサーに専念したほか、共同脚本も手がけるなど、心血注いで映画を製作した山田。女子生徒から「劇中に風車が登場しますが、その意味は? 『考えてない』とかだったら、全然(答えなくて)いいので」と質問を受けると、あまりにも無邪気な物言いに「てめえ、この野郎!」と大笑いしながらツッコミを入れた。
それでも、穏やかなほほ笑みを浮かべながら「藤井監督が初期段階から、『風車のある町で撮りたい』と言っていた」と真摯に回答し、「小さな町であることが起こりますが、風車は無感情に回り続けている。人の人生はすごく大きく変わったけれども、社会や世の中は変わらず回っていくことを表現したかったそうです」と真心を込めて明かす。「勇者ヨシヒコ」などユニークな役どころが多いが、「ただのふざけたおじさんではないんですよ、実は」と念のため説明していた。
今作のテーマは「善と悪はどこからやってくるのか」。人間や善悪の多面性を描いており、山田は「脚本がない段階から、阿部ちゃんや藤井監督は『善と悪、昼と夜。二面性を映画にしたい』と言っていた。そこで2人に『目の前で大切な人を殺され、その犯人が目の前にいたらどうする?』と質問すると、3人とも答えがバラバラだった。『なんでそういう行動を取る?』とさらに質問するなかで、そう話し合うことが大切だと思った」と企画発足当初を振り返る。
「ひとつの方向から物事を決めるべきではなくて。(今作を見ると)いろんな感情が渦巻いて、もやもやして、自分だったらどうするかと考える。それは自分を見つめ直す時間であり、その気持ちを友だちや家族と話し合うと、より近い人のことがわかる。SNSは、広く浅くじゃないですか。だからこそ近くにいる、深い関係の人ともうちょっと話す時間を増やしてほしくて、この映画をつくった。答えを出すことは重要ではありません。会話することが重要なんです」
「デイアンドナイト」は、父の自殺を機に実家に戻った明石幸次(阿部)、「子どもたちを生かすためなら犯罪もいとわない」という児童養護施設のオーナー・北村(安藤政信)、施設で生活する少女・奈々(清原)らの姿を紡ぐ。撮影が行われた秋田県で1月19日から先行公開され、同26日に全国で封切られる。
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