長久允監督作「ウィーアーリトルゾンビーズ」がベルリン国際映画祭に正式出品
2018年12月20日 07:00

[映画.com ニュース] 長久允(ながひさ・まこと)監督の長編デビュー作「ウィーアーリトルゾンビーズ」が、2019年2月7~17日(現地時間)に開催される第69回ベルリン国際映画祭「ジェネレーション部門」に正式出品されることが決定。今井正、宮崎駿、黒澤明、今村昌平、園子温ら数多くの監督、俳優が経験してきたベルリンの地――長久監督は「日本映画界の憧れの巨匠の方々がその地を踏んだ、ベルリン。同じ場所に立たせてもらえることだけで感動しております」と胸中を吐露している。
第33回サンダンス映画祭のショートフィルム部門で日本映画初のグランプリに輝いた短編「そうして私たちはプールに金魚を、」では、その圧倒的なオリジナリティと表現力を“ネオジャパニーズ”と称された長久監督。初の長編では、二宮慶多、中島セナ、水野哲志、奥村門土といった若き才能を物語の中心に据え、“音楽を通じて成長する子どもたち”の姿を描き出している。既に第35回サンダンス映画祭(現地時間19年1月24日~2月3日開催)の「ワールドシネマ・ドラマティック・コンペティション部門」への正式招待も決まっており、ディレクターのキム・ユタニ氏は「本作を上映しないのはありえないと思った」と絶賛している。
正式出品される「ジェネレーション部門」は、「Generation 14plus」「Generation Kplus」という2つのコンペで構成されており、映画芸術から発掘された作品や、若者が出演する作品を対象としている。また同映画祭では18歳以上でなければ映画の鑑賞はできないが、同部門のみ14歳以上であれば鑑賞が可能となっている。長久監督は、今回の選出を「ジェネレーション部門ということでさらにワクワクしています。主人公たちと同年代のティーンネイジャーたちに見てもらえるのはこの映画の本望。彼らのために作った映画なので、なにを感じ取ってもらえるのか、楽しみです」と期待を寄せている。
「ジェネレーション部門」のディレクターを務めるマリアンヌ・レッドパース氏は「『ウィーアーリトルゾンビーズ』は、平均年齢13歳半の4人の少年少女が失った感情を探す物語である」と説明。「若き主人公たちの目を通し、彼らに深い敬意が込められた本作は、悲劇と喜劇と音楽と社会批判とティーンエイジャーの不安が融合し、独特の映画体験を生み出している。まさにベルリン国際映画祭ジェネレーション14plusコンペティション部門にふさわしい作品だ」と選出された理由を明かしている。
「ウィーアーリトルゾンビーズ」には、佐々木蔵之介、工藤夕貴、池松壮亮、初音映莉子、村上淳、西田尚美、佐野史郎、菊地凛子、永瀬正敏らも出演。19年6月から全国公開。
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