ハリウッドでスタントマンの事故が多発 需要の急増が原因か
2018年11月6日 19:30

[映画.com ニュース] アメリカで映像コンテンツの需要が高まるなか、アクションに不可欠なスタントマンの怪我や死亡が急増していると、米ハリウッド・レポーターが報じている。
2017年8月には、「デッドプール2」の撮影現場でドミノ役を演じるザジー・ビーツの代役を務めたジョイ・ハリスさんが死亡する事件が発生。ハリスさんはオートバイに乗ったスタントをこなすために雇われたが、実はスタントの経験は皆無だった。オートバイレースの経験があったというが、撮影前にスタントコーディネーターらは準備不足を理由に撮影延期をプロデューサーに進言していたという。しかし、プロデューサーらは撮影を強行。その結果、ハリスさんは最初のテイクでオートバイのコントロールを失い、頭から窓ガラスに激突した。
現在、アメリカの映画やテレビの撮影現場では同様の事故が頻発している。スタントといえば、1980年代に40人ものスタントマンが死亡したため、その後、安全確保のための手続きが確立された。しかし、10年には200本だったテレビドラマが2018年には520本に急増するなど、コンテンツの急増により、安全対策がないがしろにされているという。17年7月には「ウォーキング・デッド」の撮影現場でスタントマンのジョン・バーネッカーさんが死亡。今年8月には「MACGYVER マクガイバー」の撮影現場でジャスティン・サンドクイストさんが事故に遭い、現在も昏睡状態だ。サンドクイストさんは16年に「HAWAII FIVE-0」の撮影現場でも負傷している。
最大の問題は、米俳優組合のSAG-AFTRA会員であれば、役者だけでなく、スタントマンやスタントコーディネーターとして活動できる点にあり、売れない俳優が、スタントマンやスタントコーディネーターを名乗って仕事を取りつける例が続出していることにある。イギリス出身のスタントコーディネーター、アンディ・アームストロング氏は、「この事態は完全に狂っている」「気に入ったキャビン・アテンドに、ジャンボ機の操縦を任せるようなものだ」と語っている。
現在SAG-AFTRAは、500日以上の現場経験がある人のみが登録できる新たなスタントコーディネーター登録サイトを準備している。しかし、20年1月のローンチまで時間があるうえに、義務や罰則が設けられていないため、今後も映画やテレビドラマのプロデューサーが安価なスタントマンやスタントコーディネーターを起用し続けるリスクがありそうだ。

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