山路ふみ子映画賞に「寝ても覚めても」、新人女優賞の唐田えりかと2冠
2018年10月23日 10:00

[映画.com ニュース] 2018年の映画賞の先陣を切る「第42回山路ふみ子映画賞」の各賞が、10月23日までに決まった。作品賞に当たる山路ふみ子映画賞は、濱口竜介監督の「寝ても覚めても」が受賞。同作のヒロインを務めた唐田えりかが新人女優賞に輝き、2冠を達成した。
女優の故山路ふみ子さんが遺した、「親子で安心して見られ、人間味のある作品を何よりも基本に置いていただきたい」という言葉を踏まえ選考。「寝ても覚めても」は、「濱口メソッド」と呼ばれる独特の演出法で、容姿がそっくりな2人の男と1人の女の8年にわたる愛の形を丁寧につむいだ手腕が評価された。透明感のあるたたずまいでヒロインを好演した唐田への期待も高く、新人女優賞を射止めた。
山路ふみ子女優賞は、カンヌ映画祭でパルムドール(最高賞)を獲得した「万引き家族」の安藤サクラ。疑似家族の中心的存在として慈愛と母親としての強さをスクリーンに焼き付けた演技力は圧巻だった。
同文化賞は、第2次世界大戦で軍部のスパイ活動によって少年たちや住民の生活や人生が踏みにじられた、歴史の暗部を浮き彫りにした「沖縄スパイ戦史」に決定。同映画功労賞は、長年にわたり大林宣彦監督と二人三脚で映画作りを続けてきた大林恭子プロデューサーが選ばれた。
また、これまでの映画界への貢献を称え、女優の草笛光子に山路ふみ子文化財団特別賞が贈られる。
贈呈式は11月30日午後5時から、東京・新橋のヤクルトホールで開催される。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント