永瀬正敏&菜葉菜、新鋭・甲斐さやか監督作「赤い雪」でダブル主演!
2018年8月30日 17:00
[映画.com ニュース]永瀬正敏と菜葉菜がダブル主演を務める「赤い雪 Red Snow」が、2019年2月に公開されることがわかった。井浦新、夏川結衣、佐藤浩市といった日本映画界を代表する豪華俳優陣が結集し、国内外の映画祭で高評価を受けている新鋭・甲斐さやか監督が長編初メガホンをとる。
物語の発端となるのは、雪が降り続く小さな村で起こった少年失踪事件。失踪した少年と一緒にいた兄・白川一希の“曖昧な記憶”によって警察の捜査は混乱、そして容疑者・江藤早奈江は“完全黙秘”を貫いたことで無罪を勝ち取った。それから30年後、早奈江のひとり娘・早百合を見つけ出したという事件記者・木立省吾が一希を訪ねてくる。被害者の兄と容疑者の娘、それぞれ心に傷を持つ男女の出会いは、予想外の結末へと収束していく。
永瀬が白川一希役、菜葉菜が江藤小百合役として物語をけん引するほか、井浦が事件記者・木立省吾役、夏川が“完全黙秘”で事件を闇に隠しこんだ江藤早奈江役、佐藤が早奈江の内縁の夫・宅間隆役として出演。永瀬は「初めて脚本を読ませて頂いた時、読み進めながらドンドン作品の世界観に引き込まれていきました。そして最終ページを読み終わった直後、この物語の中に自分の身を置いてみたいと願いました」と甲斐監督が紡いだ独創的なストーリーを絶賛。「『赤い雪』この深いタイトルに込められた世界を楽しんで頂ければと思います」と語っている。
「ヘヴンズ ストーリー」の好演が注目され、近年では「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「追憶」「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」といった話題作への出演が相次ぐ菜葉菜。「監督とは何度もディスカッションし思いを共有しあえたつもりでしたが、撮影に入ると全てぶっ飛んでしまうほどとてつもない戦いが待っていました」と苦労続きだったようだが、「それでもこの映画に賭ける強い思いが心の中で散らす火花を打ち消し愛すべき早百合と一つになって飛び立てたと思います」と満足げ。「全編が絵画のように美しく重い作品に仕上がっています。『赤い雪』は私にとって抱きしめたいほど愛おしい作品になりました」と自身をにじませている。
甲斐監督は「一級のスタッフが一丸となり『赤い雪』の世界観を追求し、一級のキャストが立ち現れる……とんでもない映画が完成したと思います」と胸中を吐露。「人の記憶について突き詰めて考える時、足元の砂が少しずつ吹かれて崩れるような、根源的な怖さを覚えることがあります。曖昧な記憶の上に成り立つ人という存在もまた、非常に曖昧なもの……消しきれない記憶、未解決事件、海原の向こうの叫び、沈黙の人々、降りつづく雪。確かな実感の持ちにくい時代にこそ『赤い雪』の世界に浸って頂き、想いを共有頂けますことを祈っています」とコメントを寄せている。
「赤い雪 Red Snow」は、19年2月から東京を皮切りに全国順次公開。