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国立映画アーカイブ新企画に黒澤明&小林正樹&今村昌平&相米慎二の名作ずらり!

2018年8月20日 12:00

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黒澤明監督「羅生門」
黒澤明監督「羅生門」

[映画.com ニュース] 東京・京橋の国立映画アーカイブの新企画「国立映画アーカイブ開館記念 シネマ・エッセンシャル2018」が、8月21日~9月2日に開催される。フォーカスが当てられるのは、黒澤明小林正樹今村昌平相米慎二といった日本映画を語るうえでは欠かせない名匠たちの作品群。同館の主任研究員・岡田秀則氏が、企画の意義、そして、その内容に込めた思いを明かした。

4月1日に東京国立近代美術館フィルムセンターから、国内6館目の独立行政法人国立美術館として生まれ変わった国立映画アーカイブ。「シネマ・エッセンシャル2018」は開館に合わせて生まれた最初の企画で、所蔵のフィルムコレクションをベースに、それぞれ世代の異なる監督4人の傑作をラインナップ。黒澤監督が手がけた「羅生門」(デジタル復元版)、「蜘蛛巣城」「隠し砦の三悪人」「天国と地獄」、小林監督による反戦映画の大作「人間の條件」(第1・2部、第3・4部、第5・6部の3パートに分けて上映)、泥臭い人間像を描き続けた今村監督の「豚と軍艦」「『エロ事師たち』より 人類学入門」「楢山節考(1983)」、80年代に突出した演出の才能を見せた相米監督の「魚影の群れ」「台風クラブ」の全12プログラムが上映される。

岡田氏は「“クラシック映画”の中でも基礎的な名作に的を絞っています」と上映作品の軸を説明。「そうした作品は今では映像ソフトで見るのが当たり前になっていますが、公開当時は映画館のスクリーンで、フィルムで鑑賞されていました。私たちは、歴史を形作ってきた名作を、当時と同じようにフィルムによるスクリーン上映で鑑賞していただける機会をつくりたかったのです」と語っている。

「映画館で映画を見るという体験は、大きなスクリーンの迫力を味わえるというのはもちろん、1人の空間で映画を消費するのではなく、知らない人と一緒に同じものを共有できるという魅力があります。私はそれがとても大切だと思っています。それに、映画は見る場所で記憶していくということもありますからね」と思いの丈を述べた岡田氏。「特に、インターネットによってどこでも手軽に映像を楽しめる環境に慣れている若い世代の方々に、夏休みを利用して来ていただけたら嬉しいです。そうして、“国立映画アーカイブで日本の名作をフィルムで鑑賞する”という映画体験を、夏の思い出の1つにしていただきたいですね」とコメントを寄せている。

「国立映画アーカイブ開館記念 シネマ・エッセンシャル2018」は、8月21日から東京・東京・京橋の国立映画アーカイブ小ホールで開催(月曜は休館)。上映スケジュールなどの詳細は、国立映画アーカイブ公式HP(http://www.nfaj.go.jp/)で確認できる。

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