蜘蛛巣城

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劇場公開日:

解説

シェイクスピアの「マクベス」を日本の戦国時代に置き換え描いた、戦国武将の一大悲劇。謀叛を起こした敵を討ち城主の危機を救った鷲津武時は、帰城途中に出会った老婆から不思議な予言を聞く。その予言通りに大将に任ぜられると、今度は妻にそそのかされて主を殺害、自ら城主の地位に着く。黒澤監督は、欲望に刈られた魂が繰り返す殺戮と狂気を、能の様式美に乗せて見事に描いていく。三船=マクベスが無数の矢に曝されるラストシーンは圧巻。

1957年製作/110分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1957年1月15日

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映画レビュー

3.5迫力ある三船敏郎

2024年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

三船敏郎扮する鷲津武時らの働きよろしく謀反を鎮圧したが、殿への報告の途中蜘蛛巣城の由縁たる道に迷ってしまった。すると森の中で得体の知れない老婆に出会い予言を受けた。

観るのは二回目だが、改めて観ると三船敏郎の迫力ある顔は尋常じゃないな。でも時の武将が登城する道に迷うなんてちょっとね。 人を殺しながら出世していく侍の世。忠義が勝つか出世の夢が勝つか。 それにしても夫に謀反をけしかける妻の強さは凄いね。

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重

4.0【主君に忠誠を誓っていた武将が、妖や妻の囁きにより忠誠心から下克上、更なる立身出世を求める心に変遷していく様をおどろおどろしく描いた作品。初期邦画ホラーといっても良い世界に誇る逸品でもある。】

2023年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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興奮

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NOBU

5.0シェイクスピア原作映画化の最高峰‼️

2023年5月28日
スマートフォンから投稿

悲しい

怖い

興奮

何が凄いかってシェイクスピア原作の世界観を日本の戦国時代にうまくを置き換えたこと、霧などの自然現象を利用して幽玄的な雰囲気を作り出したこと、本当に森が動いたように見える映像技術の素晴らしさ、三船さんのギラギラした演技と山田五十鈴さんのねっとりとした演技、誰も城主になりたくないと思う蜘蛛巣城というネーミング、本当に三船さんが射抜かれたとしか思えないクライマックスの無数の弓矢が放たれるシーン、シェイクスピアの世界観を表現するために能楽の様式美を持ち込むという天才的な発想‼️誰も真似出来ないですね‼️

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活動写真愛好家

5.0昔も今も変わりなし。人の心が一番怖い。

2022年12月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ロンドンの王立劇場の柿落としで上映された際、恐怖のあまり失神者が続出したと言われる、なるほど怖い。怖いだけでなく、最初から最後まで一瞬の遊びもユーモアもなく(黒澤作品には珍しく)緊張が強いられる。疲れた。
そりゃ失神するわ。

黒澤作品は、若い頃は「用心棒」や「赤ひげ」などの分かりやすくて面白いのが好きだったけど(「七人の侍」は別格)、年とってくるとこの作品が一番すごいんじゃないかと思ってきた。
一番繰り返し観てるかもしれない(「七人の侍」は別格です)。

初めて観た時(もちろん初公開時じゃなくてリバイバルか名画座で)は、物の怪と騎馬での疾走と蜘蛛手の森とラストシーンがあまりにもインパクトが強く気付かなかったことが多かったけれど、観るたびにすごいことに気付かされる。

三船敏郎すごいけど、山田五十鈴すごいなぁ。でもやっぱり三船敏郎すごいや。ってすべてがそんな感じ。

スタッフもキャストもすごい。物の怪おちょやんやし。
CGのない時代(CGもすごい技術がいるんだとは思いますが)、ひとつひとつのシーンにかける時間、労力、知恵が現在とは比べものにならなかったのだろう。
面白くなるはずだ。

三船さんはアクションスターだ。
「影武者」「乱」、そして「スター・ウォーズ」も三船さんが出てたらもっともっと面白くなってたろうなぁ。

4Kリマスターで劇場で観ることができるしあわせ。
午前十時の映画祭ありがとう。
ただ、観客三人。もったいないなぁ。もっと映画館を選べないのかなぁ(劇場のスタッフまるでやる気なし)。上映館増やしてほしいなぁ。上映時間も朝一度だけでなく夜の回でもやってほしいなぁ。
東宝さんも、アニメやテレビドラマの劇場版に力入れるのはいいけど、自社の宝物再上映すればいいのに。
宣伝費かけて「七人の侍」IMAXで全国公開したら絶対ヒットするよ。劇場で映画を観る楽しさ気づいて映画人口も増えると思うけどなぁ。

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大吉
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