「ピース・ニッポン」中野裕之監督、“日本保存”プロジェクトへの協力をアピール
2018年7月14日 18:15

[映画.com ニュース] 約8年間にわたり全国47都道府県・200カ所以上で撮影された映像を厳選し、4K解像度で映画化した「ピース・ニッポン」が7月14日、全国26館で封切られ、メガホンをとった中野裕之監督、30年来の親交があるラジオパーソナリティ・渡辺祐氏が、東京・新宿バルト9で行われた舞台挨拶に立った。
映画は、数年間に1度しか出合えない風景をカメラに収め、神道と仏教が混交する精神・自然観にフォーカスする「日本の精神」、豊かな気候風土が変化を生み出す「日本の四季」、そして奇跡の絶景を紡いでいく「一期一会の旅」という約111分間の3部構成。小泉今日子&東出昌大がナビゲーターを務めている。
中野監督は「東日本大震災が発生した当時、自宅で3カ月くらい、自分の身の振り方を考えていたんです」と告白。「『現地に迷惑をかけない』『長いスパンでできること』という前提で“映像で残す”ということはできると思ったんです。言ってしまえば、東日本大震災のボランティアが今でも続いている形です」と本作のバックグラウンドを明かした。
「中野さんの原点は『美しいものを美しく撮る』。(撮影地のことを)調べていけば調べていくほど、どう表現してつなぐか、どうナレーションを入れるかいう深みに入ったんですよね?」と渡辺氏が問いかけると、中野監督は「(本編は)試写会をやってから既に3回直しているんです」と切り返した。「手が抜けないんですよ。以前のバージョンでは『1日に降る降雪量』『ひと冬に降る降雪量』が日本は世界一とうたっていたんです。でも、数字をチェックしていったら、イタリアで記録が更新されてしまった。冷や汗がだらっと出ましたね。ほかにも、日本の活火山は『110』と入れていました。でも、1個増えて、『111』になった(笑)」と苦労話を打ち明けた。
一般の人々が参加できるプロジェクトをスタートさせようとしている中野監督。日本の美しい風景、失われていく物の“保存”を目指しているようで「スマートフォンで撮影すれば、その光景を3D化できるというもの。撮影方法をレクチャーするサイトを立ち上げようとしている最中で、そこに画像を投稿すれば日本地図上にアップロードされます」と説明。東日本大震災の際にGoogleが立ち上げたサイト「未来へのキオク」を比較対象として提示し「ウィキペディアのような方式でないと、長くは続かない気がしています。知見がある人に声をかけていただいて、進めていきたいです。ご協力よろしくお願いします」と客席に言葉を投げかけていた。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
映画ラストマン FIRST LOVE
「ドラマの映画化か~」と何気なくつぶやいたら後輩から激ギレされた話「これ超面白いですから!!」
提供:松竹
BS12 年またぎ映画祭2025
【全部無料の神企画】筋肉・秒殺・脱獄・名作でストレス即・爆・散!! 1年の疲れを吹き飛ばそう!
提供:BS12
“愛と性”を語ることは“生きる”を語ること
【今年最後に観るべき邦画】なじみの娼婦、偶然出会った女子大生との情事。乾いた日常に強烈な一滴を。
提供:ハピネットファントム・スタジオ
アバター ファイヤー・アンド・アッシュ
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「こんなに面白かったのか!!」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー
知らないとめっっっっっっっちゃ損!
【“500円”で観られる!】絶対に読んでから観に行って!!!!!
提供:KDDI
今年最大級に切なく、驚き、涙が流れた――
双子の弟が亡くなった。僕は、弟の恋人のために“弟のフリ”をした。
提供:アスミック・エース
ズートピア2
【最速レビュー】「前作こえた面白さ」「ご褒美みたいな映画」「最高の続編」「全員みて」
提供:ディズニー