女性監督として史上5人目のオスカー候補!「レディ・バード」ガーウィグ監督の現場潜入映像
2018年5月25日 19:00
[映画.com ニュース] 第90回アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演女優賞・助演女優賞・脚本賞の5部門にノミネートされた「レディ・バード」のメイキング映像が、公開された。
「20センチュリー・ウーマン」や「フランシス・ハ」(共同脚本も担当)の女優グレタ・ガーウィグの初単独監督・脚本作。舞台は、米カリフォルニア州サクラメント。閉塞感あふれる片田舎に暮らすカトリック系女子高生のクリスティン(シアーシャ・ローナン)は、自分のことを“レディ・バード”と呼んでいる17歳。映画は、高校生活最後の年を迎えたクリスティンが、自分の将来について悩む姿をユーモアたっぷりに描く。米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では、99%(5月24日時点)の高得点を記録している。
公開されたのは、クリスティンと、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」「スリー・ビルボード」のルーカス・ヘッジズ扮する恋人ダニーの共演シーン。ガーウィグは「突き当たりでスピードを上げて、走って、次は地面に倒れこむ。背中に乗って倒しちゃって!」と笑顔をまじえながら2人に指示を送り、ローナンとヘッジズの動きを見ながら「キスして!」とリアルタイムで演出を付けていく。思ったとおりの映像が撮れたのか、ガーウィグが大満足の笑顔で「そうよ!」と叫ぶほほ笑ましい姿も切り取られ、現場のリラックスした雰囲気がうかがえる。
本作でアカデミー賞史上5人目の女性監督候補となったガーウィグは、「1番やりがいを感じたことは、出演者の演技を見られたこと。私は1人でセリフを書いてきて、頭の中でセリフを聞いてきたけれど、突然命を吹き込まれ、私の想像をはるかに超える状態で具現化された。関わる人が自身のクローンで、全て自分の思い通りにできたらいいのにと望む監督もいると思うけれど、私はそういうタイプじゃない。他者に魂と独創性の全てを注ぎ込んでもらうプロセスこそが、大きな喜びの1つよ」とはつらつと語り、「苦労したこと? すべてのステップで苦労したけれど、全部忘れたわ」と持ち前の明るいキャラクターをのぞかせている。
「レディ・バード」は、「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメ、テレビシリーズ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のローリー・メトカーフ、「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」のトレイシー・レッツら、演技派が多数集結。6月1日から全国公開。