スピルバーグが「ペンタゴン・ペーパーズ」を「すぐに公開したかった」理由とは?
2018年3月23日 20:00

[映画.com ニュース] スティーブン・スピルバーグ監督が、メリル・ストリープ、トム・ハンクスと組んだ「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」について語った。
他作品の製作スケジュールを調整してまで、スピルバーグ監督が早期着手にこだわったという意欲作。舞台は、1971年。アメリカ初の女性新聞発行人であるワシントン・ポスト紙のキャサリン・グラハム(ストリープ)と編集主幹ベン・ブラッドリー(ハンクス)らが、国防総省がベトナム戦争に関する分析を記録した最高機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を知り、社運と記者生命をかけて真実を世に発表しようとする。「スポットライト 世紀のスクープ」のジョシュ・シンガーが、共同脚本を手がけた。
スピルバーグ監督は、「本作は、ジャーナリズムの英雄の物語だよ」と語り、「脚本を読んで受けた印象は、リーダーシップの物語だということだった。“リーダーはどう生まれるか? 決断を下すことに前向きではないリーダーを前向きに変化させるようなひらめきは、どういうものだろうか?”……。キャサリン・グラハムの物語に、そんな“変化”を感じ、私は心をつかまれたんだ」と続ける。
スピルバーグ監督が本作の製作を発表したのは、トランプ政権発足からわずか45日後。「この物語には、現代との共通点が、とても多いと考えた。だから、すぐに作って公開したかったんだ。作った年に、公開したかったのさ。それに、こうも思った。全員が全力を出して集中すれば、短時間でも作れるはずだとね」と力強く語り、「出演者も監督も編集も作曲も美術監督も、全員が絶好調だったよ。短時間で作ったからこそ、撮影、そして物語に力強いエネルギーを生み出すことができた。ムダな部分がない作品だよ。最初から最後まで、速いスピードで進む物語だ。これまでの映画より短い期間で撮ったから、物語にエネルギーが満ちている」と自信をみなぎらせる。
ここまで言い切るのは、共に製作に打ち込んだスタッフ・キャスト陣へのゆるぎない信頼があるからだろう。「トム(・ハンクス)はどんな役にも合うよ。個性的ですばらしい役者だから、どんな役も演じられる。そしてメリル(・ストリープ)は、間違いなく最も優れたアメリカ人女優だ」と語り、「本作のもう1つの魅力は、キャサリン・グラハムとベン・ブラッドリーの関係だ。彼は彼女の部下なのに、しばしば彼女の上司のような態度を見せる。トム・ハンクスとメリル・ストリープという優れた役者が、そのような関係性を演技で表現した」と2人に賛辞を送っている。
「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」は、3月30日から全国公開。
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