「ヴァレリアン」で吹き替え初挑戦のTHE ALFEE、演じたエイリアン3人組はまるで自分たち?
2018年3月22日 13:00

[映画.com ニュース] 結成45年を迎えるロックバンド「THE ALFEE」が、リュック・ベッソンの最新作「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」の日本語吹き替え版でグループとしては初めて声優に初挑戦。ジャンルにとらわれず新たな挑戦を続ける彼らに、話を聞いた。
宇宙を舞台に、腕利きエージェントのコンビが任務の裏に隠された陰謀を暴いていくSFエンターテインメント。THE ALFEEが吹き替えを担当したのは、産毛の生えた長いくちばしが特徴的なエイリアンのトリオ。物語のキーマン的存在でもあり、実は5千もの言語を操る情報屋のドーガン=ダギーズだ。
坂崎幸之助は「なんでダチョウ倶楽部じゃなく、俺たちに……(笑)」とジョークを飛ばしつつ、「長く活動してきたけど、こういうチャンスはなかなかないので楽しんでやってみようと思った。生身の俳優さんの吹き替えだったら無理だけど、“これ”なら俺たちでもいけるかもって(笑)」とこの機会を存分に楽しんだという。高見沢俊彦も「リュック・ベッソンこん身のSFですからね。光栄でした。この見た目はもうちょっと、どうにかなんなかったのかよ!って思ったけど」と笑い、桜井賢は「仕事が入りましたって連絡があって、見て『なぜ……?』と思ったけど(笑)、3人一緒でならステージと同じだから、なんとかなるかなって」と振り返る。
オリジナル版では、ドーガン=ダギーズの声は、3人分を1人の声優が演じている。日本語吹き替え版ではTHE ALFEEが1匹ずつを担当しているのだが、不思議なのは作品を見てみると、それぞれの個性はしっかりとにじみ出ているが、どこか同じような声に聞こえるところ。桜井は「やってて僕らもそう思いました。不思議なものですが(笑)、似てるよなぁって」とうなずく。だが、演じる上で、キャラ分けをしたり、声を作るなどの役作りをしたことは一切なかった。坂崎は「むしろ、何も考えずにそのまま、普段の僕らのままやれたのがよかった」と語り、高見沢は「そもそも僕ら、既にキャラが分かれてるから、その必要ないし。そういう意味で、僕らこそドーガン=ダギーズなんですよ」と笑う。
そんな彼らが出会ったのは高校時代。そして1973年にバンドを結成した。以来45年、数々のヒット曲を世に送り出してきた。よく言われるのが、坂崎、桜井、高見沢というそれぞれに全く異なる音楽性を前面に押し出している3人がなぜ1つのバンドで活動し、ぶつかり合うことなくこれだけ長く続けることができているのか?ということ。
高見沢は「みんな、そこ(=3人のぶつかり合い)を期待してるのかもしれないけど、残念ながらないんだよね。3人とも最初のころは同じような音楽を聴いて、同じような恰好していましたからね。個性があるように見えて違う、根は同じ。いまは便宜上、わかりやすく見せるためにこんな格好をしてるけど(笑)」とこともなげに言う。
坂崎も「やはり、共有してるものの方がずっと多いんですよ。その中でフォークが好きだったり、ハードロックが好きだったり、それだけ。麻雀やりながら、誰かが好きな音楽を流してて、最初は『うるせーな』と思うけど、だんだん慣れて、好きになってきて、自分で買うようになったり(笑)」とこれまたあっさりと語る。
桜井は「“ぶつかり合う”ってのは互いに硬いからそうなって、ヒビが入るわけでしょ? 僕ら柔らかいですから(笑)。高見沢が『ちょっとハードなのやりたい』と言えば、『うん、いいよ』ってなるし」と自分とは異なるものを受け止める素地が3人それぞれに備わっていると語る。何より、根っこの部分で彼らをつなげているのは「大事なのはジャンルじゃなくて、俺たちが出したものこそが“THE ALFEE”である」(高見沢)という強烈な自負だ。
影響を受けた映画についても、高見沢が「2001年宇宙の旅」、坂崎が「未知との遭遇」とSF作品を挙げたのに対し、桜井は「レナード・ホワイティングとオリビア・ハッセーの『ロミオとジュリエット(1968)』」とまったく異なるジャンルをお気に入りに選んだ。「当時の愛読紙は『SCREEN』で、『ある愛の詩』とか『小さな恋のメロディ』を女学生たちの行列に混じって並んで見に行ってました」(桜井)としみじみ。「まだまだ青春してますから」と少年のような笑みを浮かべて、さっそうとインタビュールームを後にした。
「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」は、3月30日から全国公開。
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