岩田剛典&美波&森山未來&田中泯&夏木マリ、河瀬直美監督「Vision」に出演!
2018年1月18日 05:00
[映画.com ニュース] 河瀬直美監督がメガホンをとり、永瀬正敏とフランスの名女優ジュリエット・ビノシュがダブル主演を務める「Vision」の追加キャストが発表され、「EXILE」「三代目J Soul Brothers」の岩田剛典、美波、森山未來、田中泯、夏木マリが参加していることがわかった。
世界中を旅しながら紀行文エッセイを執筆しているフランス人女性のジャンヌ(ビノシュ)は、あるリサーチのため奈良・吉野を訪問。杉の木立が連立する山間で生活する山守の男・智(永瀬)と出会い、大自然のなかで、言葉や文化の壁を超えて心を通わせていく。全編を通して奈良ロケを敢行した本作は、昨年9月のクランクインから、夏パートの前半、秋パートの後半に分けて撮影を敢行。同年の12月初旬にクランクアップを迎え、現在編集作業が行われている。
このたび発表されたキャストは、いずれも河瀬組初参加。それぞれの役どころは、岩田が智と同じく山守として生きる青年・鈴(リン)、美波がジャンヌのアシスタントを務める花、森山が猟師・岳(ガク)を演じるほか、特別出演となる田中が猟師・源(ゲン)、夏木が自然と共存しながら静かに暮らす老女アキに扮する。河瀬監督は「この蒼々たる俳優の…ひとりひとりの無垢な魂が現場で『ひょい』と顔を出す瞬間、モニターを見ずとも、そこに確実な時間がきちんと流れている事を確認し、それが記録されていることに、『ふと』心が震え、涙することがありました」と振り返っている。
撮影時にはスタントなしでケヤキの木に登るなど、山守として生き抜いた岩田。昨年夏、河瀬監督と対面した際に「監督といつかご一緒したいです」と伝えていたようで、念願のタッグが早くも実現した。英語での芝居、数多くのアドリブ演技に挑んだ河瀬組は「役者にリアルを追求する現場だったように思います」と説明し「撮影期間中は自分の撮影が無い日も東京に戻らずずっと奈良・吉野の大自然に囲まれて住み込みで生活していたのですが、一度もホテルや民宿には泊まらず、撮影現場で寝泊りしたり、民家の一部屋をお貸し頂いたりして過ごす経験は初めてでした」と刺激的な日々を過ごしたようだ。岩田の役者としての素質に太鼓判を押す河瀬監督は「ジュリエットが『彼は英語を獲得すべき…そうすれば世界が放っておかないから』と言っていたのが印象的でした」と話している。
日本語とフランス語の即興通訳にも挑戦した美波は「感覚に大変敏感な河瀬監督の演出は、不要になって錆びた表皮を一枚一枚剥がし取っていくようでした。そして、最後に残った真珠を大切に温める。自分自身と花役を重ね合わせることで一番大事なことは何なのか、気づかされる貴重な体験になりました」としみじみ。スタッフの結束力の強さ、役者や現場へのケアの細やかさを見て「とても美しい組」と感じた森山は「期間としては短いものでしたが、密度の濃い吉野の山に触れることができ、そのまま野に還りたいほどでした」「(自分にとって本作は)朝の光を浴びて、起きようとする一歩手前の浅い眠りの中でふっと陥ってしまう一瞬の、でもずっと見ていたくなる夢、のような時間でした」と思いの丈を述べている。
急なオファーにもかかわらず「参加してみたい」という気持ちが優先した田中は「映像の仕事の中で、嗅ぎとり感じとるべき表現が現場にあるというのは、私にとって初めての体験でした」と告白。ビノシュから「あのマリという人はどんな俳優なの?」と興味を抱かれていた夏木は「河瀬流のエモーショナルな現場でびっくりすることが多かったけれど、日を追うごとに出来上がりが楽しみだなと思いました」と完成を心待ちにしているようだ。「永瀬さんは河瀬組3回目で、河瀬メソッドが身に付いていらっしゃるので、本当に住んでいるキコリのようでしたし、ビノシュの自然な演技を近くで拝観して興味深かったです」とコメントを寄せている。
「Vision」は、年内公開。
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ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
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