ケビン・スペイシー謝罪 子役に性的関係を持ちかけた過去を暴かれる
2017年10月31日 12:00
[映画.com ニュース] 大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラおよび性的暴行の暴露記事をきっかけに、ハリウッドの大物に対する告発が続いている。そして今度は、アカデミー賞を2度受賞の実力派俳優ケビン・スペイシーに性的被害を受けたとする俳優が現れた。
名乗りをあげたのは、人気ミュージカル「RENT レント」のオリジナルキャストとして知られ、現在は「スター・トレック:ディスカバリー」に出演中の米俳優アンソニー・ラップ。14歳のときに、当時26歳だったスペイシーに性的関係を迫られたと、米バズフィードの取材で告白している。米ブロードウェイで舞台俳優として活動していたラップは1986年、スペイシーの自宅で行われたパーティーに参加。気づいたときには他のゲストはいなくなっており、帰ろうかと思っていると酔っ払ったスペイシーが近寄ってきたという。
「新居の敷居をまたぐときに新郎が新婦を抱きかかえるように持ち上げられました。でも、すぐには抵抗しませんでした。『なにが起きているんだ?』って感じだったから。その後、僕の上に乗ってきた。それで僕を誘惑しようとしているのが分かりました。当時は誘惑なんて言葉は使ったことがなかったと思うけれど、僕と性的な関係になろうとしていることは分かりました」
その後、なんとか脱出することに成功。それでも「年を重ねるごとに、許せないという気持ちになりました。あんなことを14歳の少年にするなんて考えられませんから」
このバズフィードの記事に対し、スペイシーは自身のTwitterで声明を発表。30年も前のことなので記憶にないとしながらも、「もし私が彼の言うように振る舞ったのであるならば、自分の不適切極まりない酔っ払いの行動を心からお詫びしたい。また、長年にわたり辛い思いをさせたことも謝罪する」
ただ、スペイシーの声明はここで終わらない。「わたしはこれまでに男性とも女性とも交際してきた。人生を通じて男性との恋愛を楽しんできたので、いまこそゲイとして生きていこうと思う」と、突然のカミングアウトを行っているのだ。
スペイシーに関しては長年にわたってゲイ疑惑が持たれてきたが、本人が認めるのは今回が初めて。しかし、同性愛者を宣言するタイミングとしては最悪だとバッシングを浴びている。「スター・トレック」シリーズのザッカリー・クイントは、Twitterで声明を発表。「ケビン・スペイシーのカミングアウトの方法に深い悲しみと動揺を覚えている。誇りをもてる瞬間、たとえば賞を受賞したり、偉業を達成したときに行えば、世界中で葛藤を抱えている何10万人ものLBGTQの子どもたちに勇気を与えることができるだろう。しかし、彼は子どもに性的暴行を試みたという深刻な疑惑から人々の注意をそらすために、周到な計算のうえカミングアウトを使ったのだ」
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