「ブレードランナー 2049」ビルヌーブ監督、第1作に続き「本作でも日本要素盛り込んだ」
2017年10月25日 12:21
[映画.com ニュース]来日中の「ブレードランナー 2049」の出演者ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルビア・フークス、メガホンをとったドゥニ・ビルヌーブ監督が、10月24日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われたジャパンプレミアに参加した。
傑作SF「ブレードランナー」(1982)の30年後を描く続編。2049年の近未来を舞台に、労働用の人造人間“レプリカント”の暴挙を阻止する捜査官“ブレードランナー”のK(ライアン・ゴズリング)と前作の主人公デッカード(フォード)が、謎めいた科学者ウォレス(ジャレッド・レト)の陰謀に迫っていくさまが描かれる。「ノック・ノック」で知られるアルマスは、Kの恋人ジョイ、「鑑定士と顔のない依頼人」で存在感を発揮したフークスは、ウォレスの忠実な部下でレプリカントのラヴに扮する。
万雷の拍手と歓声で迎えられたフォードは、前作のメガホンをとり、本作では製作総指揮を務めるリドリー・スコット監督からオファーを受けた当時を振り返り、「リドリー(・スコット)はあんまり電話を使わないのに、あのときは電話をかけて来たからびっくりしたよ」と茶目っ気たっぷりに語ったほか、戸田奈津子氏の通訳を聞いて「それが私の言いたかったことだ」とジョークを飛ばすなど、気さくな人柄で観客を魅了していた。作品については「よく練られているし、厚みがある特別な映画だ。複雑でユニークな世界を描いている。前作も本作も俳優としてストーリーを物語る役目を負っているが、今回は、その役柄がもっと広がったんだ。参加できてうれしかったよ」と充実感をうかがわせた。
第1作に続き本作にも、日本語を中心とした日本文化が取り入れられている。「メッセージ」「ボーダーライン」で知られるビルヌーブ監督は「日本という国や文化からの影響は、第1作で顕著だった。本作でも、できるだけその流れを受け継いでデザインや衣装に反映したよ。広告や看板にも日本的な部分が感じられるはずだから、注目してほしい」と語ったほか、第1作が当時の新宿にもインスパイアされていることを受けて「最初にゴズリングに会ったとき、『新宿には行ったの?』と聞かれたんだ」と明かした。
胸元が大胆に開いたドレスで登場したフークスは本作でアクションシーンにも果敢に挑んでいるが、「出演が決まった翌日からトレーナーがついたの。週6日、1日6時間のトレーニングが始まったわ。そのおかげで、身かけも自分の感覚としても強く変身することができたの」と手ごたえをにじませた。一方、“ネタバレ厳禁”のキャラクターに挑戦したアルマスは「ジョイをどうやって演じていいか、見当もつかなかった。彼女が象徴しているものと気持ちは真逆なの。監督やライアン(・ゴズリング)といろんな話をして、作り上げていったわ」と言葉を選びつつ語っていた。
「ブレードランナー 2049」は、10月27日から全国公開。