主人公にスパイ疑惑浮上!NASAで活躍した黒人女性を描く「ドリーム」本編映像を入手
2017年9月15日 12:00
[映画.com ニュース] 第89回アカデミー賞で作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門にノミネートされた「ドリーム」の本編映像の一部を、映画.comが先行入手した。
「ヴィンセントが教えてくれたこと」のセオドア・メルフィ監督がメガホンをとった本作は、1962年に米国人として初めて地球周回軌道を飛行した宇宙飛行士ジョン・グレンの功績を影で支えたキャサリン・ジョンソンと、その同僚で友人のドロシーとメアリー、3人の黒人女性数学者に焦点をあてたヒューマンドラマ。有色人種への差別意識が色濃く存在していた60年代初頭、ソ連との宇宙開発競争でしのぎを削っていた米NASAを舞台に、3人が困難に立ち向かっていく姿をパワフルかつポジティブに描き出す。
NASAで計算手として働いていたキャサリンは、数学の才能が認められ、黒人女性として初めて宇宙特別研究本部に配属されるが、そこには白人男性しかおらず、まともに仕事をさせてもらえない。このほど入手した本編映像は、そんな劣悪な職場に身を置くキャサリンが、重要な部分が黒く塗りつぶされた資料から機密事項を突き止めてしまい、上司や同僚に尋問される場面を収めている。
半分以上の情報が消された資料から、機密事項を解き明かした経緯を問われたキャサリンは、持ち前の計算力を駆使して行間を埋め、黒塗りの箇所は光に透かしたと告白。半信半疑の様子の上司ハリソンは、実際に書類を光に透かすと「本当だ」と声をあげ、驚きのあまり「君はソ連のスパイか?」と問い詰める。
主演を務めたのは、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、テレビシリーズ「Empire 成功の代償」でもおなじみのタラジ・P・ヘンソン。偏見や差別に屈することなく信念を持って働くキャサリンに対し、「あらゆる障害が立ちはだかったけど、何も彼女を止めることはできなかった。それがキャサリンの才能のひとつだし、彼女が残したレガシーだわ」と敬意を示し、そのうえで「キャサリンのような女性を演じるチャンスを持てただけで栄誉だった」と明かしている。
オスカー女優オクタビア・スペンサーがドロシー、個性派シンガーのジャネール・モネイがメアリーに扮し、マハーシャラ・アリ、ケビン・コスナー、キルステン・ダンストらも出演した「ドリーム」は、9月29日から東京・TOHOシネマズシャンテほかで公開。
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