「ハクソー・リッジ」でオスカー初ノミネート!A・ガーフィールドが語る役への向き合い方
2017年6月20日 08:00
[映画.com ニュース] 第89回アカデミー賞で編集賞と録音賞に輝いたメル・ギブソン監督作「ハクソー・リッジ」で主演を務めたアンドリュー・ガーフィールドのインタビュー映像が、公開された。
第2次世界大戦下の激戦地、沖縄・前田高地(米国での総称ハクソー・リッジ)で、武器を持たずに敵味方関係なく75人の命を救った実在の米軍衛生兵デズモンド・ドスの半生を描く。「アメイジング・スパイダーマン」シリーズや「沈黙 サイレンス」のガーフィールドがドス役を務め、自身初となるアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
ドスはモルヒネと包帯だけを手に銃弾が飛び交う戦場に飛び込み、150メートルの断崖を駆け回ってただひたすら負傷者を救出し続けた人物。ガーフィールドは、出演に際して「迷いは一切なかった」と言い切り「心をひきつける脚本と役で、ぜひ演じたいと思った。彼は意図せずに自然と英雄になったんだ。信念を貫く人物には、人を感動させる何かがある。周囲にどれだけ反対されようと妨害されようと、決して信念を曲げない。自分の本心に忠実であり続ける人物だ。僕は本作のそういった主題に心をひきつけられたんだ」と語る。
「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」「沈黙 サイレンス」、本作と難役が続くが「実話に基づく物語に出演すると、他の人の人生を生きられて楽しい。別の時代を生きることができ、興味は尽きないよ。だから時間が許す限り歴史やその人物を調べるんだ。僕は納得するまでに3カ月かかった」と俳優としての自負をのぞかせる。
「ほかに楽しかったのは、医療処置を学んだことだ。今とは違う当時特有の医療処置だからね」と語るところに、役柄をとことん探求するガーフィールドの生真面目な性格がにじむ。「ドスは自分を“良心的兵役協力者”と評し、敵の命を奪うということ以外は他の兵と同じことをした。彼は敵も手当てしたんだ。交戦中に敵の衛生兵に手当てされたら、戸惑うだろうけれどね(笑)。そこが彼にひかれた最大の要因だと思う。ドスは超越した存在で、宗教的背景の違いや敵味方など、人と人の間にあるとされるすべての壁を意識しない。ドスの姿勢は、“人類皆兄弟”という思想を体現しているんだ」。
「ハクソー・リッジ」は、「アバター」のサム・ワーシントン、「X-ミッション」のルーク・ブレイシー、「ライト/オフ」のテリーサ・パーマー、「マトリックス」「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのヒューゴ・ウィービングらが脇を固める。6月24日から全国公開。
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