17年演じたウルヴァリンを卒業!ヒュー・ジャックマンが語る“他のヒーローとの最大の違い”

2017年5月31日 15:00

キャラクターの内面描写に心血を注いだ
キャラクターの内面描写に心血を注いだ

[映画.com ニュース] 昨今のアメコミ映画ブームは、この男の存在なくしては語れないだろう。「X-メン」(2000)で人気キャラクター・ウルヴァリンを初めて演じたヒュー・ジャックマンは、以降17年もの間、孤高のヒーローと共に俳優人生を歩んできた。そして最新作「LOGAN ローガン」でついに同役を卒業する。プロモーション“最後の地”となる日本を訪れたジャックマンが、胸に去来する思いを語った。

驚異的な治癒能力と鋭いかぎ爪を持つミュータント、ウルヴァリンは、本作をのぞき8作品に登場。「ウルヴァリン:SAMURAI」(13)では日本も訪れるなどさまざまな活躍を見せてきたが、ジャックマンは「とにかく今回は違うものにしたい、そして観客を驚かせ、リアリティがあって心に響くものを作りたかったんだ。キャラクターを忠実に出したいということもあった。ローガン(ウルヴァリン)は非常に悲劇的なヒーローにもかかわらず、これまではヒーローとしての側面ばかりで悲劇的な部分はほとんど描いてこられなかったからね」と本作ではキャラクターの内面を掘り下げることを最重要事項としたという。

ジャックマンの言葉が示すように、ミュータントがほぼ死滅した近未来を舞台にした本作では、老いて治癒能力が失われつつあるウルヴァリンがローガンと名乗ってリムジンの運転手を行い生計を立てる様子や、ベッドで1人孤独をかみ締める姿が描かれる。戦闘においても、相手の顔にかぎ爪を突き刺してズタズタにするなど、過去作品とはまるで異なるハードな描写をまじえ、過酷な宿命を課せられたローガンの心の闇が強調されている。

ジャックマンは「今回の映画でインスピレーションを受けているのは、実は『許されざる者』や『レスラー』なんだ。これらの作品のように、外にわっと大きくするんじゃなくてローガンの内面に迫ってみようということになり、“これは完璧な終わり方だ”と思ったんだ」と明かす。「ローガンにとって戦うことは楽なんだけど、人とつながったり愛するということはとても苦手であって。この映画の中でも、自分の父親のようなチャールズ(パトリック・スチュワート)の面倒を見ているんだが、非常に内面的で人とつながっていない。人間関係であるとか家族や国とのつながりもそうなんだけど、自分を開くことの難しさが本作の美しいテーマだと思う」。

これまでになくキャラクターの深奥を描いた本作を経て、ジャックマンは、ローガンと他のヒーローの違いを「人間らしさ」と分析する。「何か欠点のあるヒーローであり、マイノリティを描いている。キャラクターの核となる部分を描写しているのが違いだと思うな。元々、『X-MEN』というのはマーティン・ルーサー・キングとマルコムXと公民権のことを描いていて、非常に政治色が強かった。映画版もアウシュビッツから始まるよね。そういった意味で、スーパーヒューマンというよりも、すごく人間らしいんだ」。

人間・ローガンを描ききること。その命題に挑むと決めたあとは「(卒業への)迷いや葛藤はまったくなかった」という。「(本作でローガン役を卒業すると)発表するまでの6週間、僕が『アナウンスするよ』と言ってもマネージャーから『待って待って、本当にそれでいいの?』って毎週毎週聞かれて、僕は『もういい』と言い続けたんだ。最後の最後、SNSに投稿するときも彼女は『本当にいいの?』と念を押してきて、彼女の手を押してボタンを押したくらいだったよ(笑)。それでも『後悔しない?』と言われて『絶対にしない』って答えたんだ」と力をこめる。

「今はすごくワクワクしているよ。舞台もやりたいし、自分が挑戦したい、納得できるような作品を選んでいきたいな」とこれからの俳優人生に思いをはせる横顔からは、すべてをやりきったという手ごたえがひしひしと伝わってくる。いとおしそうにローガンについて語ったジャックマンは「ベルリン映画祭で完成品を見たときに、初めて安ど感が訪れたんだ。すごく詩的な映画だったし、自分の中の期待値をはるかに越えてきたからとっても幸せだったよ」ととびきりの笑顔を浮かべた。

LOGAN ローガン」は、6月1日から全国公開。

(映画.com速報)

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