白石和彌監督、「牝猫たち」のロッテルダム国際映画祭正式招待に「恩返しできたかな」
2017年1月14日 18:45

[映画.com ニュース] 成人映画レーベル「日活ロマンポルノ」45周年を記念した“リブート・プロジェクト”の1作「牝猫たち」が1月14日、東京・新宿武蔵野館で公開初日を迎え、メガホンをとった白石和彌監督のほか、出演者の井端珠里、真上さつき、美知枝、郭智博が舞台挨拶に立った。
本プロジェクトは「日本で一番悪い奴ら」の白石監督のほか、塩田明彦、園子温、中田秀夫、行定勲がメガホンをとり、オリジナルの新作を製作。「牝猫たち」は、ワーキングプアの雅子(井端)をはじめ、それぞれの悩みを抱える3人の風俗嬢が東京・池袋の街をさまよいながら、そして何かにすがりながら生きていく姿を描く。池袋を舞台にしたことについて「昔所沢に住んでいたことに加えて、初めて風俗に行った場所だから」と笑いながら語っていた白石監督。「『凶悪』の撮影時に、この企画の話をもらいました。ただ、様々な巨匠による傑作がたくさんあるので『自分がつくっていいのだろうか』と悩みましたね」と明かしていた。
「元々ロマンポルノ、そして白石監督のファン」の井端は、オーディション合格時には「思わず小躍りしましたね」という。故若松孝二監督の「17歳の風景 少年は何を見たのか」(2005)の撮影現場で、白石監督と出会っていたことについて「実は覚えていないんです(笑)。でも運命を感じました。初めてのオーディションお会いした時、恋に落ちた時と似たような感覚を抱きましたね」と告白した。
一方、真上は同プロジェクトの行定勲監督作「ジムノペディに乱れる」のオーディションに落ちていたことを暴露。「(劇中で演じている)役のオーディションを受けてみないかと勧められたんです。まさか受かるとは思わなかった。ありがとうございます。行定さん!」と謝意を示した。
「撮影直前に台本がちょこちょこ変わっていて」と振り返る美知枝は、「変更時に不妊というキーワードが加わっていたんです。実は“不妊症”というテーマを盛り込みながら役づくりをしていたので、新しい台本をもらった時に『奇跡だ!』と感じました」と興奮気味。対照的に静かな口調で話していた郭は、友人・生田斗真とのエピソードを披露。「今回、初めて前張りをしたんです。そこで何度も経験している生田斗真にアドバイスを求めたら、たった一言『全剃り』と言われました」と発言し、観客の笑いを誘っていた。
また、この日は「牝猫たち」が第46回ロッテルダム国際映画祭ディープフォーカス部門に正式招待を受けたことが発表された。さらに、本作でオマージュが捧げられている田中登監督作「牝猫たちの夜」が併映されることもわかり、白石監督は「ちょっと恩返しできた感じがありますね。嬉しいです」と万感の思いを口にしていた。
フォトギャラリー
関連ニュース
「KILL 超覚醒」あらすじ・概要・評論まとめ ~まさに鬼神。極限空間でのノンストップ・バトルが観客の度肝を抜く!~【おすすめの注目映画】
2025年11月13日 10:00
映画.com注目特集をチェック
ナイトフラワー
【衝撃の感動作】昼、母親。夜、ドラッグの売人――大切な人のためならどこまでも頑張れる。
提供:松竹
面白すぎてヤバい映画
【目が覚める超衝撃】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“刺激作”
提供:松竹
この冬、絶対に観る映画はありますか?
【私はこれを絶対に観ますね!!】心の底から推す理由が、たんまりあります!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている。
提供:ディズニー
日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化
【前代未聞の事件】そして鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの天才的な映画は!?
【物語がめちゃくちゃ面白そう――】非常識なまでの“興奮と感動”を堪能あれ
提供:ディズニー