京都国際映画祭2016で三船敏郎さんドキュメンタリーがジャパンプレミア上映!
2016年9月6日 19:20
[映画.com ニュース] 吉本興業グループが企画推進する京都国際映画祭2016のプログラム発表会見が9月6日、京都・よしもと祇園花月で行われ、映画祭実行委員会の中島貞夫委員長、総合プロデューサーの奥山和由をはじめ、門川大作京都市長、アートプランナーのおかけんた、森達也監督、蛭子能収、今くるよ、清水圭、木村祐一、哲夫(「笑い飯」)らが出席した。
前身の京都映画祭から伝統と志を引き継いだ本映画祭は、「映画もアートもその他もぜんぶ」をテーマに掲げ、映画にとどまらずアート、パフォーマンス、工芸など、あらゆる分野を対象としている。3度目の開催となる今年のキャッチコピーは「京都上ル上ル(あがるあがる)」。奥山は、「1回目は産声を上げ、2回目は思春期に突入しやりたい放題やった。今年は成人し、大人になって、社会の責任というものを果たしていく。一人前の映画祭になりたい」と方向性を説明。そのうえで「個性を強調して、メッセージを強烈に発信していく映画祭になりたい」と熱弁した。
映画部門では、オープニングプレミア作品として、名優・三船敏郎さんのドキュメンタリー「MIFUNE:THE LAST SAMURAI」がジャパンプレミア上映されることが決定。アカデミー賞短編賞を受賞した「Days of Waiting」(91)や、HBO製作のドキュメンタリー「ヒロシマナガサキ」(07)で知られる、日系三世のスティーブン・オカザキが監督を務め、貴重な映像資料によって、三船さんの“サムライ精神”に迫る。この日は本編映像の一部が公開され、スティーヴン・スピルバーグ監督らが三船さんへの思いを語る様子が披露された。
ドキュメンタリー部門は、「A」「A2」の森達也監督を特集する。奥山は、森監督の最新作「FAKE」の上映館で満席が続出していることに触れ「今年の大作が『シン・ゴジラ』『君の名は。』。単館映画に関しては、森さんが手がけた『FAKE』が時代を変えたといってもいいと思う。今を捉える力がある」とベタ褒め。森監督はうつむきがちに「薄暗いところで、庭の石をひっくり返すと虫とかいっぱいいますよね。ドキュメンタリーってそういうものですから、きらびやかな場所は居心地が悪くて、いま困っています」と恐縮しきり。そして「最近、ドキュメンタリーが注目されている。今回は僕の作品を特集上映していただきますが、まだまだ面白い作品があります」と同ジャンルの魅力を訴えた。
その他、サイレント部門では「チャップリン特集」と題し、喜劇王チャールズ・チャップリンの「街の灯」「黄金狂時代」「キッド」など7つの代表作に加え、世界未公開のお蔵入り映像を上映。サイレント部門では、日本映画の巨匠・小津安二郎監督が若き日に手がけたサイレント映画「突貫小僧」の最長版が世界初公開される。
京都国際映画祭2016は10月13~16日、よしもと祇園花月ほか京都市内の各所で開催。