「A」

劇場公開日:

解説

オウム真理教の広報部副部長、Aこと荒木浩を中心に、オウム事件以後の彼らを追った長篇ドキュメンタリー。TBS問題を契機に封印されるはずだった150時間にも及ぶ素材を作品にまとめた。監督はフリーのテレビディレクター、森達也。家庭用デジタルカメラを手に様々なオウムの施設に足を運び荒木浩を追った。森と共に撮影/編集の補助を担当し、製作を手がけたのは「部屋 THE ROOM」を製作した安岡卓治。音楽は朴保バンドの朴保。キネコ。16ミリ。

1998年製作/135分/日本
配給:安岡フィルム
劇場公開日:1998年

ストーリー

※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。

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スタッフ・キャスト

監督
製作
安岡卓治
撮影
森達也
安岡卓治
音楽
朴保
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映画レビュー

3.0思いのほか見入ってしまった

2023年9月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

テレビ局より小型のカメラだろうし古い映像で退屈かと思ったが、思いのほか見入ってしまった。私にとってオウム真理教の一連の事件は宗教に対する印象に大きく影響していると感じた。
作品は主に広報部を撮影しており、事件の当事者は登場せず、事件の内容については説明されない。閉鎖や移転に追い込まれていく施設の映像は大きな部室のように感じた。
教団が大きくなっていく過程で信者にとって教祖はどういう存在だったのだろうか。仏教のロジックで身の振り方を説明するのがとてつもなく上手だったのか、盛り上げ上手なイベンターだったのか。
事件が明らかになっていく過程で、信者たちは教義を従来通り信仰するのか、自身の中で何らか折り合いをつけていくのか気になった。映る人々は脱会せずに継続している人ばかりだろうからなにかロジックがあるのかもう戻るところがないのか。
強制的に連行しようとする警官や、一方的な意見を相手のためでもあるかのように投げかける市民、家族を後継者にしてしまう教団、なんだかなぁと思うけれど、似たようなことは今もこれからも繰り返されていくのだろう。
新聞やテレビの取材と揉める一方で長期間内部に入り込み、インタビューができているのは信頼が醸成されていたのだろうと思う。そのためオウムよりの作品に見えるし編集により監督の思想も反映されているだろうが、それでも貴重な記録だと思った。

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ma-rusuke

4.0オウム事件とはなんだったのか

2023年9月22日
スマートフォンから投稿
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映画太郎

3.5その当時生まれてない世代としては興味深かった

2023年9月18日
スマートフォンから投稿

 オウム真理教を直接知らない、教科書で習った世代。その当時の様子を少し体感することができた、気がする。

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わたし

2.5荒木浩さん30年後何してますか?あれから30年。AGAMAI

2023年5月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

単純

内容は、1995年に起きた地下鉄サリン事件の加害者宗教教団オウム真理教の事件後に、広報副部長・荒木浩氏に寄り添い教団内部から外部を覗き見る構造で最終的に一般的な疑問を投げかける話。印象的な台詞は『教団が地下鉄サリン事件に関わった事を今ならどう思うか?』との問いに『それを認めれば全て認めて信仰が揺らぐ・・・』最後のモリタツの問いに対する煩悶の無言が、認めたくない感情を表している面白い纏め方だなと感じた。あれだけ排他的な教団に入り込み信頼関係を築けるコミュニケーション能力の高さを良く自覚しているなと感心した。印象的な局面では『やましぃ事しているのですか?×8(警察)』からの外掛け浴びせ倒しで一本✋直ぐに自分は被害者であるとの猿芝居。本当に笑える。客観的に見れば滑稽としか言いようがない演技に恐ろしさすら覚えたが、当たり前に見る警察の対応に悲壮感すら覚えたので印象に残った。印象的な情景は、荒木浩に密着した映像で、体重の増減が激しく、体調管理が行き届かず水虫など精神衛生上良くない事が痛々しい程分かり教団の教えの環境が気に掛かった。モリツネの質問で30年後どうなってると思いますか?との答えが無言で、約25年後のドキュメンタリー映画アガナイの本人見ると痩せ衰えて目には正気なく教団に帰依している姿を見れたので時間だけ過ぎた今何を感じているのかにも気にかかる。結果、ドキュメンタリーと言いつつも主観的に作られ、主観によって見られる認識による評価は決して真実の多角的様相すら見えないのだと感じた。このドキュメンタリーに関わるもう一人が『ゆきゆきて神軍』の監督。それから3年後の話『A2』も見てみようと思う。当時自分は19歳よく覚えていたので昔を懐かしんでみた。マハポーシャの看板が見えたのは少し嬉しかった。

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コバヤシマル
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