DCヒーロー結集「ジャスティス・リーグ」撮影現場を直撃!ザック・スナイダー監督が“進化”を語る
2016年6月21日 22:00
[映画.com ニュース] 2017年、ついにDCヒーローたちがスクリーンに結集する。現在、英ロンドン郊外にあるワーナー・ブラザース・スタジオ・リーブスデンで行われている「ジャスティス・リーグ(原題)」の撮影現場を、映画.comが独占取材。スーパーマン誕生を描いた「マン・オブ・スティール」(13)、2大ヒーローが激突した「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(16)に続き、ファン待望のヒーローチームを結成させたザック・スナイダー監督に話を聞いた。
アメコミ好きで知られるスナイダー監督は、「過去2作が展開していき、ついにチームを構築して、ジャスティス・リーグを結成するという段階まで来たのは最高に嬉しいよ」と喜ぶ。前作では「バットマンとスーパーマンを戦わせるため、それぞれのよりダークな面を掘り下げていくことにつながった」が、今作では「両者とも対決という局面における責任という足かせから解放されて」おり、「より自由が与えられた」と感じているようだ。今回描くのは「ひとつの敵、ひとつの目的に向かい、チームを団結させること」で、「それこそが僕にとって楽しい作業なんだ」と言葉の端々に充実感をにじませる。
3月に「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」が公開されてから、ファンの意見などを参考に「今作がどうあるべきかをじっくり考えた」という。いつもこだわりを持っているというトーンについて、「またこれかというようにすべて同じではなく、それぞれ異なる章にしたかった」と明かし、「さらに引き締めた」とこれまでのシリアスでダークな世界観にメリハリを加えたことを示唆する。記者たちに公開された、超高速で移動する青年フラッシュの登場シーンにはユーモアがちりばめられており、スナイダー監督も「シリーズがいかに進化しているか理解できる」と自信をのぞかせた。
今作のあらすじは、人間に対する信頼を取り戻し、スーパーマンの無私無欲な行動に奮い立たされたブルース・ウェインことバットマンが、さらなる脅威に立ち向かうため、新しく仲間になったワンダーウーマンとともに、“メタヒューマン”のチームを立ち上げるべくメンバー(アクアマン、フラッシュ、サイボーグ)を探すというもの。前作との違いは、「バットマンには使命があり、その使命とそれ以外に自分がしなければならないことをはっきり理解していること」だとスナイダー監督は指摘。「登場人物たちは闘争に引き込まれ、僕に言わせると『荒野の七人』的なチームを構築していくような箇所もある」と言い、「『バットモービルに乗れ!』とか言って一致団結しなければならない場面」の存在もほのめかした。
取材した6月17日(現地時間)は、撮影予定期間111日の31日目。すでにヒーローチームが撮影現場で一堂に会す機会はあったのだろうか。「うーん、ほぼ全員が集合したね(笑)」というスナイダー監督。「彼らが一緒になってある計画を練らなければならないという大きなシーンがあったんだ。それが何の計画であるかは言えないが、楽しかったね」。ちなみに約30人の報道陣が見学したのは、ゴッサム・シティ警察本部と思われる建物の屋上で、バットマン(ベン・アフレック)とワンダーウーマン(ガル・ギャドット)、フラッシュ(エズラ・ミラー)、サイボーグ(レイ・フィッシャー)、ゴードン市警本部長(J・K・シモンズ)が策を練っているシーンの撮影風景だった。
今回、撮影現場にヘンリー・カビル扮するスーパーマンの姿はなかった。「スーパーマンにはスーパーマンになる理由を持ってほしかった」ので、モラルの象徴となるまでに「何かを体験させなければならないと感じた」とスナイダー監督は話す。しかし前作の結末を踏まえ、「僕はスーパーマンが今作にも登場するとは言っていないよ」「登場するとしたら、それは物語の大きな部分だろうね(笑)」と煙に巻き、復活時の髪型は「完璧だよ。少し長めだけどね」とリップサービスした。
ワーナー・ブラザースは「DCフィルムズ・ユニバース」として、ワンダーウーマンやフラッシュたちを主人公にした単独映画も準備中だ。当初、「ジャスティス・リーグ」は2部作で製作されると報じられていたが、先ごろ今作の正式タイトルが「ジャスティス・リーグ」に決定(邦題は未定)。パート2にあたる作品は依然、19年6月14日全米公開を予定しているが、スナイダー監督は「今作は1作で完結する」と断言。しかし、「今作が終わって『以上がDCユニバースでした』という風にはならないよ(笑)」と期待を含ませた。
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