是枝裕和監督×阿部寛主演「海よりもまだ深く」主題歌にハナレグミ 予告編も公開
2016年2月12日 08:00
是枝監督によるオリジナル脚本で、いくつになっても大人になりきれない男と、そんな息子を深い愛で包み込む母親を中心に、夢見た未来と少し違う今を生きる家族を描く。是枝作品4作目となる阿部が演じるのは、バツイチでギャンブル好きな作家くずれの探偵・良多。母親が暮らす団地のシーンは、是枝監督が9歳から28歳までの19年間、実際に住んでいた東京都清瀬市の旭が丘団地で撮影された。
是枝監督は、プロデュース作「エンディングノート」(砂田麻美監督)でハナレグミと出会い、「いつか自分の監督作品で音楽を、と考えていましが、今回夢がかないました」と喜ぶ。録音スタジオを訪問時、歌詞はまだほとんどできていなかったと言うが、「そのメロディラインを一度聴いただけで、身体が震えるほど感動しました。出来上がった曲は、映画の描いていない主人公の過去や未来をも感じさせてくれる名曲で、この歌で映画が締めくくれることを本当に嬉しく思っています」と語る。
一方のハナレグミは、「主人公の良多と一緒に、うつむいたり、空を見上げたりしながら曲を書きました」と述懐。主題歌だけでなく、本編の音楽も担当しており、「この映画に参加できて、とても光栄に思います」とコメントを寄せた。
予告編では、真木よう子演じる別れた元妻に未練たっぷりの良太(阿部)が、月に1度だけ会える息子の前で懸命に父親らしくふるまおうとする姿が映し出される。夢を追ってばかりの良太の母親に扮する樹木希林の絶妙なセリフ回しとともに、4人がともに過ごす台風の夜をハナレグミの温かい歌声が包み込む。映像では、共演者の小林聡美、池松壮亮、リリー・フランキー、橋爪功らの姿を確認することができる。
「海よりもまだ深く」は、5月21日から東京・新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国で公開。ハナレグミの「深呼吸」は5月25日に発売される。
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