三浦友和、赤堀雅秋監督作「葛城事件」に主演 南果歩&新井浩文&若葉竜也と共演
2015年10月12日 05:00
THE SHAMPOO HATを旗揚げして以来、同劇団の全作品で作・演出・出演を務めてきた赤堀監督は、堺雅人と山田孝之が初共演した「その夜の侍」(2012)で映画監督デビュー。同作は、新藤兼人賞・金賞、ヨコハマ映画祭・森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞したほか、モントリオール世界映画祭などに正式出品され、国内外で高い評価を得た。
2作目となる映画「葛城事件」は、13年に新井らとともに上演した同名舞台が原作。映画化にあたり赤堀監督自身が新たに改稿しており、無差別殺人事件を起こした加害者と、その家族の壮絶な運命を描いている。
三浦は、事件を起こした男性の父・葛城清を演じる。赤堀監督から「清役は三浦さん以外に考えられない」と熱烈オファーを受け、主演が決定したそうで「撮影期間も短く、時間のないなかで演じていくには相当キツイ仕事になるのではないかと、少し躊躇はしてしまいましたが、これをやらないと後悔することになるし、この役を他の人が演じるということを想像したくなかったので、やらせていただきました」と告白。さらに「赤堀監督はものすごく思いが強いです。貪欲ですし、現場でも何度もテイクを重ねて、後で『何回もすみません』と謝りに来てくれました」と最敬礼だ。そして、「現場で躊躇しない監督の姿が好きでした。それに応えられたかどうかはわかりませんが、素敵な監督でした」と撮影を振り返っている。
一方の赤堀監督は、「極めておこがましい言い草ですが、これは三浦友和さんの代表作になると、僕自身は勝手にそう思っています。強くそう思っています」と力強いコメントを寄せる。物語を「対岸の火事ではなく、我々の地続きにある。ある家族の話」と説明し、「無様に、愚かに、それでも必死に生きる人間の姿。観客の心を強く揺さぶる作品になるという自負があります」と語っている。
美しい妻と子、マイホームを持ち、理想の人生を手に入れた清(三浦)。しかし、21歳の次男・稔(若葉)が8人を無差別に殺傷し、死刑囚となってしまう。なぜ息子はこんなことをしでかしたのか。自分はモンスターを生み出してしまったのか。事件を起こす前に、自らの手で息子の命を絶つべきだったのか。清が自暴自棄になるなか、長男・保(新井)は広告会社をリストラされ、妻・伸子(南)も精神のバランスを崩し廃人のようになっていく。「葛城事件」は、今年8月10~31日に千葉・柏市、東京都内、神奈川県などで撮影が行われており、公開は2016年予定。
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