西島秀俊×黒沢清監督、映画「クリーピー」で4度目のタッグ!
2015年7月29日 05:00
[映画.com ニュース] 黒沢清監督×西島秀俊主演で、第15回日本ミステリー文学大賞・新人賞を受賞した小説「クリーピー」を実写映画化することが決定した。主人公の犯罪心理学者・高倉を演じる西島は、「ニンゲン合格」(1999)、オムニバス映画の1編「楳図かずお恐怖劇場 蟲たちの家」(05)、「LOFT ロフト」(05)に続き、黒沢組4度目の参加。共演には竹内結子、川口春奈、東出昌大、香川照之ら豪華俳優陣が名を連ねる。
前川裕氏の作家デビュー作である原作小説は、ある夫婦の日常が“奇妙な隣人”への疑惑と不安から深い闇へと引きずり込まれていく恐怖を描いたサスペンス。タイトルの“クリーピー”は、「身の毛がよだつような」「気味が悪い」といった意味で、「館シリーズ」で知られる人気ミステリー作家の綾辻行人氏が「展開の予想できない、実に気味の悪い(クリーピーな)物語」と称賛コメントを寄せた作品だ。
「岸辺の旅」(10月1日公開)で第68回カンヌ映画祭・ある視点部門の監督賞を受賞した黒沢監督が、自身の教え子であり、「東南角部屋二階の女」で長編監督デビューした池田千尋と共同で脚本を執筆。原作とは異なる映画オリジナルの衝撃的な展開で、隣人の顔も知らずに生活する現代に忍び寄る恐怖を描く。
元刑事の高倉(西島)は、かつて同僚だった刑事・野上(東出)から、6年前に発生した一家失踪事件の分析を依頼され、唯一の生き残りである長女・早紀(川口)の記憶をたどる。一方、妻の康子(竹内)とともに引っ越したばかりの新居の隣には、病弱な妻と中学生の娘・澪をもつ西野(香川)という男が住んでいたが、どこかつかみどころがなく困惑していた。そんなある日、高倉家に駆け込んできた澪が、「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」と告げる。未解決の一家失踪事件と、隣人一家には不可解な関係があった。
8月初頭から9月初頭にかけて東京都内および関東近郊で全編ロケ撮影を行い、16年初夏の全国公開を予定している。