前田敦子、妊婦に初挑戦！「モヒカン故郷に帰る」で松田龍平の恋人役

今作は、瀬戸内海にたたずむ島を舞台に、数年ぶりに帰郷した売れないバンドマンの息子と昔かたぎの頑固おやじをめぐるハートフルコメディで、松田と柄本明が初共演を果たしている。前田と松田は「伝染歌」（2007）に出演しているが、共演シーンはないため、今回で初めて対峙したことになる。

妊娠の報告をするため、モヒカンヘアにこだわりを持つ永吉の故郷へ一緒に帰る由佳は、少し世間知らずで料理も得意ではなく、奔放な性格で永吉の家族を戸惑わせるが、次第に心を通わせて島の人とも仲良くなり、田村家のムードメーカーとなっていく重要なキャラクター。実質的に初共演となった松田との現場は刺激になったようで、「松田さんが演じる永吉というキャラクターは松田さんに似ていて、とっても“ありのまま”の方だなと思いました。現場でも自然体な方なので、お芝居でも無理はせず、みんなで一緒に楽しんでくださっている感じがしました」とコメントを寄せている。

下蒲刈島での撮影現場を独占取材した映画.comに、前田は「ダンナができちゃいました！」とニッコリ。沖田監督作の大ファンだっただけに、撮影を満喫している様子で「監督は私から出てくるものを、そのまま受け取ってくださるんです。『台本を気にしないでください。あるようで、ないようなものですから』ともおっしゃってくれました」と明かした。さらに、「笑いをこらえながら100％のリアクションをしてくださるんですよ。たまらなく愛おしい監督さんです！」と最敬礼だった。

なお、永吉の母・春子をもたいまさこ、弟の浩二を千葉雄大が扮する。劇中で嫁姑関係を演じる前田とすっかり意気投合したもたいは、「前田さんは本当にかわいくて仕方がない。彼女のようなお嫁さんはとっても楽しいと思う」と太鼓判。千葉は、「登場人物たちがすごく面白くて、脚本を読みながらクスっとなることが多く、いろいろな事を感じましたが、脚本を読み終わった時は家族っていいなって心から思えました」と話している。

映画は、息子の帰省に悪態をつきながらも孫の誕生が嬉しくてたまらない父・治は、大宴会のさなか倒れてしまい、検査の結果、がんと判明して余命宣告を受ける。うろたえる永吉は、父の喜ぶ顔を見たい一心で奮闘するが空回りを続ける。残された時間のなかで治に対して何ができるのかを、本編で問いかける。2016年春に全国で公開。