「サイの季節」イランから亡命したバフマン・ゴバディ監督のメッセージ動画公開
2015年7月1日 14:10

[映画.com ニュース]母国イランから亡命したクルド人監督バフマン・ゴバディの新作「サイの季節」公開を前に、本作PRのため10年ぶりに来日したゴバディ監督からのメッセージ動画を映画.comが入手した。
マーティン・スコセッシが提供、モニカ・ベルッチ主演の本作は、実在するクルド人詩人をモデルに、混沌の時代を生きた男女をスリリングに描いた社会派ドラマ。イラン・イスラム革命のさなか、詩人サヘルは反革命的な詩を発表した罪で投獄される。妻ミナは夫の帰りを待ち続けるが、夫が獄中で死亡したと聞かされ新たな生活をスタートさせる。実は生きていたサヘルは30年間の獄中生活の末についに自由の身となり、ミナの行方を探す。
第60回サン・セバスチャン国際映画祭では最優秀撮影賞を受賞。イラン政府に許可を得ず撮影した前作「ペルシャ猫を誰も知らない」(09)以来、母国を去ったゴバディ監督が、トルコで撮影したことでも注目を集めた。
「ぜひとも日本の映画ファンに伝えたいことがある」と、メッセージ動画の撮影を希望したゴバディ監督は、「今、インディペンデント映画の終焉が近づいています」と、監督たちがどんなに素晴らしい作品を作っても、世界中で上映できる機会が減っている現状を説明。「あなたが映画を愛しているなら、私の映画だけでなく、芸術性の高いインディペンデント映画を守ってください。あなたのサポートを必要としています」と訴える。母国を出てまで、精力的に創作を続けるゴバディ監督ならではの、説得力のあるメッセージが映し出されている。
「サイの季節」は7月11日からシネマート新宿ほか全国順次公開。
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