江口洋介、人生初の角刈り姿を披露!自らのアイデアでバッサリ
2015年3月28日 05:00
[映画.com ニュース] 俳優の江口洋介が、石橋冠の映画監督デビュー作「人生の約束」で長髪を短く刈り込み、人生初の角刈り姿で撮影に臨んでいることがわかった。自らのアイデアでトレードマークともいえる長髪をばっさりと切り落とした江口は、「実は最初に切ってからクランクインを待つ間に、もっと大胆に切った方がいいなと思い始め、二度目の散髪をしてさらに短くなりました。クランクインまでもっと日があれば、もっと短くなっていたかもしれないですね(笑)」と明かしている。
俳優生活約30年間はおろか人生で初めて短髪にした江口は、「鉄也は曳山総代で、何人もの漁師たちを抱える親方で、自分の妹の子どもまで引き取って暮らしている。毎日を必死に生きているだろうとイメージすると、シンプルな髪型の方が鉄也らしいと思ったんです」と渡辺鉄也という自らの役どころに触れながら、真意を説明。石橋監督からも好評を得たそうで、「監督に見てもらったら、“これはいいね!”と気に入ってくださいました」と語った。
江口と演出キャリア55年の石橋監督は、WOWOWドラマ「なぜ君は絶望と闘えたのか」(2010)でタッグを組んでおり、文化庁芸術祭賞大賞を受賞するなど高い評価を得た。江口が今作の構想を聞かされたのは約3年前、映画の舞台となる新湊でのこと。別作品の撮影で富山に長期滞在していた江口のもとを石橋監督が陣中見舞いに訪れたそうで、そのまま新湊までドライブしたという。
「新湊の名所的な場所をいろいろ見せてもらっている時、『この町を舞台に映画を撮りたい』とおっしゃったんですよ。当時は構想だけの状態でしたが、町や川や路地なんかを歩きながら“この場所をこう撮りたい!”というようなお話を聞いているうち、自分も参加できたらという気持ちに自然となりました。監督が撮る、情緒たっぷりで、愛のある映画の中で、自分も何かを表現してみたいと思ったんです」。
役を得てからの江口は、15年2月に新湊を再訪し、漁師の仕事の様子を見学。撮影に協力している漁師の番屋(漁に出るための基地的な場所)を訪れ、生活ぶりや漁に関するさまざまな話を聞きながら、役どころについてのイメージを膨らませていった。現在では空き時間に自転車で町を走ったり、地元の人々と話し込むなど、精力的に町に溶け込む努力を惜しまない。
竹野内豊が主演する今作は、富山・射水の放生津八幡宮の例大祭として行われる新湊曳山まつり本番までの日々のなか、不思議なエネルギーに満たされる町を舞台にしたオリジナルストーリーを映画化する。竹野内、江口のほか、西田敏行、ビートたけし、立川志の輔、室井滋、松坂桃李、優香、小池栄子、美保純、柄本明が共演する。
「人生の約束」は、2016年に全国で公開。