SNSに精通した佐々木俊尚氏が語った「シェフ」で描かれる“SNSあるある”
2015年2月26日 17:30

[映画.com ニュース] 「アイアンマン」シリーズを手がけたジョン・ファブローが製作・監督・脚本・主演の4役を務めた「シェフ三ツ星フードトラック始めました」が、2月28日に全国公開される。同作の公式サイトに「インターネット×美食×これからの新しい働き方―。この三つのかけ算を、これほどまでに見事に、そして超面白く描いた映画って初めてだと思う」とコメントを寄せている作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏がインタビューに応じ、主にソーシャルメディアの切り口から今作について語った。
ネットメディアに精通し、多くの著作がある佐々木氏は「これだけSNSの仕組みをよく理解し、使いこなしている映画は『シェフ』が最初ではないかと思います」と感心しきり。さらに「美食ブロガーの嫌味な文章の書き方、Twitterであっという間に炎上する怒りのパターンなど、この映画には“SNSあるある”がたくさん出てくる。特に面白かったのは、フードトラックの移動販売を始めた主人公カールが警察官から『一緒に写真を撮ってくれ』と言われるシーン。警告かと思ったら、セルフィー(自撮り)だったという(笑)。そういうところもうまいですよね」と称賛した。
本作の背景には、アメリカにおける近年のフードトラックブームがある。一期一会だった以前のフードトラックとは違い、売り手側がSNSを利用して「ここにいる」と情報を発信し、それを人々が受け取るという“つながり”が、フードトラック増加の原動力となっている。
佐々木氏は、本作が時代の変化を的確に捉えている作品だと指摘する。「一流のレストランで働いていた男がその職を失うことで自由な生活を得て、フードトラックでシンプルなおいしいものを作る。派手さではない本当の豊かさを料理でシンボリックに反映させているんですね。価値観や社会の在り方、人間のつながりの変化などをさらりと描いていると思いました」。
一流レストランで総料理長を務めるカール・キャスパー(ジョン・ファブロー)は、自分の料理にあれこれ口出しするオーナーと対立し、突然店を辞めてしまう。失意の中、元妻の故郷に立ち寄ったカールは、そこで出合ったキューバサンドイッチの移動販売で自身の原点に立ち返り、料理への情熱を取り戻していく。
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