佐藤浩市×本田翼×尾野真千子で桜木紫乃「起終点駅」映画化!監督は篠原哲雄
2014年9月11日 05:00

[映画.com ニュース] 直木賞作家・桜木紫乃氏の短編小説「起終点駅 ターミナル」が篠原哲雄監督のメガホンで映画化されることになり、日本を代表する俳優・佐藤浩市が最果ての地で孤独に生きる主人公の弁護士・鷲田完治に扮していることがわかった。また、ヒロインの敦子を本田翼、完治の人生に大きな選択を迫るかつての恋人・冴子を尾野真千子が演じることも発表された。
「ホテルローヤル」で第149回直木賞を受賞した桜木氏が2012年に発表した「起終点駅 ターミナル」の映画化に、豪華なキャストが結集した。「終点駅は必ず始発駅でもある」という意味が込められた今作では、北海道・釧路で頑なまでに孤独を貫いてきた55歳の完治が、25歳の敦子の人生に思いがけず立ち会うことで、自らの人生にどう決着をつけていくのかに迫る。
佐藤が演じる完治は、裁判官だったかつての自分に対する罪を償うかのように、国選弁護しか引き受けず止まったままの時間をただ生きてきたという設定。人生への悔恨を背負い、人間のずるさ、汚さを内包した役どころについて「司法に罰せられない罪。人はいくつかの他人に言えない罪を抱えながら生きている。その過ちを誰かに許してもらう事も自身で許す事も叶わず。初めてこの本を読んだ時の感想です」と話している。そして、「他人事のようにこの映画を見ながら、終わり近くでは、身につまされる切なさと、小さな救いのある映画になるよう釧路で頑張ってます」とコメントを寄せた。
敦子役の本田は、これまでにないシリアスな人生をおくってきた女性の役に挑み、新境地を開拓する。並々ならぬ意欲で撮影に臨んでおり、「佐藤浩市さんとご一緒できる機会をいただき、嬉しさと同時にプレッシャーも感じています」。撮入前に篠原監督から役どころについて指導を受けたといい、「取り巻く環境や生い立ちは自分とはまったく違うものですが、椎名敦子が生まれ育った土地で演じることにより、いつもと違う自分を見せられたらと思います」と語った。
また、「きみはいい子」(呉美保監督)、「ソロモンの偽証」(成島出監督)など待機作が相次ぐ演技派・尾野は、完治の司法試験合格と同時にこつ然と姿を消し25年後、旭川地方裁判所判事として赴任中の完治と、覚せい剤事件の被告として法廷で再会する元恋人・冴子に扮する。難役に挑むが、「過去の人として、鷲田完治の中に色濃く残せるように頑張りたいです。篠原組は2度目ですが、新たな尾野真千子が見せられたらいいなと思います」と意気込んでいる。
原作者の桜木氏にとっては、自著の初の映画化。それだけに、「人の心の起点と終点は、流れていく景色のなかに繰り返し現れては『明日』を生んでいきます。小説書きの終点駅が映画人の起点駅になり、物語に新たな一歩の機会をいただけたことが嬉しいです」と語り、完成を心待ちにしている。
なお、撮影は8月末にクランクインし、9月末まで釧路周辺でのオールロケを敢行。完治の家は原作のイメージに近づけるため、オープンセットを建設したという。
「起終点駅 ターミナル」は、2015年秋に全国で公開予定。
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