周防正行監督、最新作「舞妓はレディ」に満足! 一方、出演者は不安だらけ!?
2014年8月21日 22:24
[映画.com ニュース] 周防正行監督の最新作「舞妓はレディ」の完成披露試写会が8月21日、都内で行われ、周防監督をはじめ、主演の上白石萌音、共演する長谷川博己、富司純子、田畑智子、草刈民代が出席した。20年越しの企画を映画化した周防監督は、「満足と言える喜びを噛みしめている」と会心の笑顔。一方、「これからのことが想像できず、混乱している」(上白石)、「ワクワクと不安でいっぱい。ぜひお手柔らかに」(長谷川)、「歌が本当にダメで……。皆さんの感想が怖い」(富司)と出演者が口々に不安をもらすと、周防監督は「明日の見出しは、『出演者が不安でいっぱい』になりそう」と苦笑いだった。
「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」の周防監督が、舞妓になる夢をかなえようと奮闘する少女の成長ストーリーを描いた意欲作。舞妓がひとりしかいなくなってしまった京都の小さな花街・下八軒の老舗お茶屋・万寿楽(ばんすらく)に、どうしても舞妓になりたいという少女・春子が現れる。
主演に抜てきされた上白石は、2011年開催の第7回「東宝シンデレラ」で審査員特別賞を受賞した逸材で、周防監督も「魅力はやっぱり素直な気持ち。存在感はもちろん、歌声からも演じる楽しさが伝わってくる」と太鼓判を押す。当の上白石は「あまり実感がわかない」と今も夢見心地だが、「楽しみながら撮影した作品。この楽しさが皆さんに伝われば」と客席にアピールしていた。
長谷川は、春子を舞妓の世界に導く語学学者の「センセ」こと京野を演じ、「さっきは不安だと言いましたが、こん身のおもてなしを込めた作品で、実は自信あります!」と宣言。そんな長谷川に対し、富司は「言葉のお勉強や、歌に踊りと本当に努力なさっていた」と労をねぎらった。
実家が祇園の料亭を営んでいた田畑は、「この映画を通して、もっと京都を楽しんでいただければ」。劇中では先輩舞妓を演じ「小学校の卒業文集に、将来の夢は舞妓と書いていたほど。京都の人たちに笑われないか不安もあったが、舞妓だった母にいろいろ教えてもらい、とても財産になった」と誇らしげ。周防作品の常連である草刈は、「見る人をおもてなしする、心温まる作品」と話していた。
「舞妓はレディ」は9月13日から全国公開される。