常盤貴子、念願の大林宣彦組初参加に「夢がかないました!」
2014年1月31日 18:05
[映画.com ニュース] 大林宣彦監督の最新作「野のなななのか」の完成披露試写会が1月31日、都内で行われ、大林監督をはじめ、主演の品川徹、常盤貴子、村田雄浩、寺島咲、窪塚俊介、安達祐実らが舞台挨拶に立った。常磐は念願の大林組初参加を果たし、「常磐貴子、夢がかないました! 大林監督の存在そのものにあこがれ、その夢がかなって幸せ絶頂期」と満面の笑みを浮かべた。
タイトルの“なななのか”は、四十九日の意。北海道・芦別市で、風変わりな古物商を営んでいた92歳の鈴木光男(品川)が他界し、散り散りに暮らしていた鈴木家の面々が葬儀のため故郷に戻ってくる。そこに現れた謎の女・信子(常磐)によって、光男の知られざる過去が明かされていく。
大林監督は、「この作品も前作『この空の花 長岡花火物語』と同じ市民映画。今度はソ連軍との大戦の記録で、人は過去から学ぶのが1番だと思う。早くして亡くなった友人の遺志を引き継いで製作した映画」と感慨もひとしお。そして、「3.11を経て日本の未来をどうしていくか。映画を通して考えることができるのは誇らしいこと」と胸を張った。
物語の中心を担う大役を務めた品川は、「不思議な登場人物たちが登場する。常盤さん演じる信子にひかれ、ほれた。台本を読み込んでいくうちに、安達さん演じる女性にもほれちゃった(笑)。冒頭で死んじゃうけれど、私がどういう風に彼女たちにほれて、鈴木光男を演じたのかを見ていただければうれしい」と語った。
大林監督の新たな“ミューズ”寺島も、「去年の夏に撮影し、たくさんの方々に支えられて完成した。控え室でもみんながそろうと親戚みたいな感じ。私自身も生きるって、人間ってなんだろうと、ふだん考えないことを考えた映画」。安達も、「あこがれの大林監督の映画に出られるなんて、すごくうれしくて夢じゃないかと思った。台本を読んでも予想できない部分があって、完成したものを見てさらに感動。大林監督の摩か不思議な映画はこうやって作られているんだなって知ることができた」と、女優陣から惜しみないラブコールが大林監督に送られた。
「野のなななのか」は、北海道・夕張市で2月27日から3月3日まで開催される「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」のクロージングでも上映される。5月17日から公開。