「ゼロ・グラビティ」メイキング画像が初公開!日米の監督も絶賛
2013年12月11日 16:05
[映画.com ニュース] 「トゥモロー・ワールド」のアルフォンソ・キュアロン監督が、最新VFXと3D技術を駆使して描くSF大作「ゼロ・グラビティ」の撮影風景を収めた画像が、初公開された。
地球上空60万メートルに広がる“重力ゼロ”の宇宙空間を、圧倒的なスケールとリアリティで描出した映像には、報道陣はもちろん、日米の名だたる映画監督が驚がく。「ブラック・スワン」の異才ダーレン・アロノフスキー監督は「これから何年も、我々がそれから学び続けるような作品」と称賛をおくり、日本の“宇宙映画”の代表作「宇宙兄弟」の森義隆監督は、「どう撮っているのか、分からなかった。いまだ見たことのない映像、主人公とともに極限状況を生き抜いているかのような体感、心揺さぶる人間ドラマ。映画の進化だ。必見!」と太鼓判を押している。
また、「進撃の巨人」を手掛けることが発表されたばかりの樋口真嗣監督は、「IMAX、3D、デジタルという観客に向けたインターフェイスを介した正しい映画の進化形」と同作を定義。「すべてが偶然もしくは自然現象に見えるように見せておきながら、すべて計算されているのですから。見ているときは微塵も感じることがないからこそ、見終わって冷静になると戦慄を禁じ得ないのです」と、4年半もの歳月をかけてつくり上げられた、圧倒的な映像のすごみを語っている。
メイキング写真では、モーションキャプチャー用のセンサーが付いた宇宙服状のコスチュームに身を包んだ主演2人(ジョージ・クルーニー、サンドラ・ブロック)がこちらを向いているが、劇中の宇宙服までがCGで描かれているというから驚きだ。スペース・シャトル、国際宇宙ステーションの外観はもとより内部に至るまで、NASAからの提供資料を元に完全に再現された、ほぼCGによるバーチャルセットだという。
無重力状態の再現には、俳優を吊るす12本のワイヤー装置を今作のために開発。高速で動く操り人形のようなシステムで、ロボットアームを応用して作られた小型カメラが縦横無尽に動き回り、さまざまな角度から撮影された。そして、宇宙空間での“光”を完全に再現するため、撮影監督のエマニュエル・ルベツキと特殊効果チームが、“ライトボックス”と命名した特殊装置を開発。高さ6メートル×幅3メートルの箱型壁面に4096個のLEDライトが取り付けられたこの装置によって、地球からの反射や太陽、恒星といったあらゆる角度からの光源が実現されている。
キュアロン監督は、「僕たちはディスカバリー・チャンネルのドキュメンタリーのように見せたかった。ハッタリのために3Dを使ったんじゃない。あくまでもリアルに、だが盛り上がるシーンは少し強調をして描いた。サウンドと音楽と映像が観客を引きずり込むんだ。現実に起きていることのように、(観客は)この危険な宇宙の旅に放り込まれる」と、あくまでも物語に観客を引き込むために3D映像を駆使したと明かしている。
「ゼロ・グラビティ」は、12月13日から全国で3D/2D同時公開。
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