木下惠介監督最後の弟子・本木克英監督が読み解く「はじまりのみち」
2013年5月31日 16:00

[映画.com ニュース] 松竹の本木克英監督がこのほど、日本を代表する映画監督・木下惠介の生誕100周年記念作品として製作された「はじまりのみち」を観賞した。本木監督は、木下監督が晩年に手がけた「父」でフォース助監督を務めており、いわば最後の弟子。観賞後にコメントを寄せており、今作への並々ならぬ思い入れをうかがわせた。
本木監督は、早大卒業後の1987年に助監督として松竹に入社。木下監督をはじめ、森崎東監督、勅使河原宏監督らに師事し、98年に「てなもんや商社」で監督デビューを果たす。近年では「ゲゲゲの鬼太郎」「鴨川ホルモー」「おかえり、はやぶさ」などのメガホンをとっている。
師匠としての木下監督は「明るく無邪気に現場を楽しむいっぽう、人間の虚飾を見抜く鋭い眼力があり、気が抜けませんでした」と述懐。また、「戦争や権力によって理不尽に奪われた、弱く純粋な命へ心を寄せていました。『男らしくあれ』『日本人として』といった勇ましい言葉の欺まんを嫌悪し、弱音を吐いたり甘えたりする、少年や女性たちを愛していらしたと思います」と語った。
原恵一監督が初めて手がけた実写作品となった今作について、「原恵一監督の詩情と重なるように、木下映画の本質が見事に浮かび上がり、胸に迫る。この映画ができてよかった」と絶賛。さらに、「クロサワと双璧をなし、無償の愛の強さを描いた監督がいたことを、多くの日本人に知ってもらいたい」と訴えている。
加瀬亮が木下監督を演じた今作には、田中裕子、濱田岳、ユースケ・サンタマリアらが出演。「二十四の瞳(1954)」「楢山節考(1958)」など数々の名作を世に残してきた木下監督が、脳いっ血で倒れた母を疎開させるためにリヤカーを引いて山越えしたというエピソードをもとに、母への思い、映画監督としての挫折と再生を描く。
「はじまりのみち」は、6月1日から全国で公開。
(C)2013「はじまりのみち」製作委員会
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

We Live in Time この時を生きて
【仕事にならないくらい泣いた…】人生の岐路で何度も観返したい、“一生大切にする”珠玉の1本
提供:キノフィルムズ

おばあちゃん版「ミッション インポッシブル」!?
【辛口批評サイト98%超高評価!】アクション映画好きに全力でオススメ!めちゃ良かった!!
提供:パルコ

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

試写会で絶賛続々
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス

か「」く「」し「」ご「」と「
【予想を突き抜けた”編集部員No.1”】観たらまさかの超良作!! 純度100%の切なさに感情崩壊
提供:松竹