浅野忠信&二階堂ふみ、熊切監督「私の男」に主演!藤竜也はキーパーソン役
2013年4月2日 06:00

[映画.com ニュース] 俳優・浅野忠信と進境著しい女優・二階堂ふみが、熊切和嘉監督の最新作「私の男」に主演していることがわかった。第138回直木賞を受賞した桜庭一樹氏の同名ベストセラー小説が原作。主人公の腐野淳悟に扮する浅野は、「自分にしかできない役だと思いました。今の自分のキャリアをぶつけるには最高の役」と意欲満々で冬パートを乗り切った。天災で孤児となり、遠縁の淳悟に引き取られる少女・花役の二階堂は「運命の役だと思いました」と語っている。また、作品のキーパーソンになる淳悟と花の親戚・大塩を藤竜也が演じることも発表された。
「海炭市叙景」、最新作「夏の終り」など話題作を多く手がけてきた熊切監督は、「この作品が公開されて世間からたたかれ、監督生命が終わっても悔いはない」と覚悟をにじませ、今作に心血を注いでいる。今回のキャスティングについては、「本質的なところでその役柄として信じ切れるかどうかというのは言わずもがな、今回の作品は季節を分けての長期撮影、そして内容が内容だけに、俳優に絶対に恥をかかせてはいけない、最後まで心中する覚悟で愛し続けることができるか。大げさに言うと、そんなことを考えました。日々、素敵な共犯関係を築いています」と一心同体で現場に臨んでいることがうかがえる。
撮影は、物語の重要な背景となる流氷を待って1月20日に北海道でクランクイン。紋別、ウトロで行われた冬パートは2月2日に撮了し、4月に春パートや東京での撮影が控えている。浅野は、同所でのロケを「慣れない寒さはありましたが、それが逆に役にも生かされていると思います。北海道の持つ不思議な力をいつも感じていますが、今回は流氷などの触れたことのない北海道に触れ、感動しました」と述懐。さらに、序盤戦を終え「ある感触は得ています。この感触をみんなで大切にして、最後まであきらめず粘り強く追求していきたいと思います」とコメントを寄せた。
一方の二階堂は、桜庭氏のファンだったこともあり「映像化は不可能と思っていた」という。それだけ思い入れのある作品だけに、オファーを受け脚本を読んでからは「早く現場に行きたいと思いました」と心待ちにした。シーン別に16ミリ、35ミリ、デジタルと撮影機材を使い分けるなど、随所にこだわりを見せる熊切監督に対しては「監督は運命の人です」と言い切っている。
二階堂とともに不安定な流氷の上でのロケに果敢に挑んだ藤は、今作の脚本を「これはヤバイ映画になるぞ、と思った」といい、出演を決意。過酷な北海道ロケについても、「吹雪くオホーツクはまるで白い闇でした。この作品の叫びのような気がしました」と振り返っている。また、モロ師岡、河井青葉、太賀、相楽樹らが冬パートに出演。春パートのキャストも、後日発表予定だ。この細部にまで選りすぐった出演陣を、桜庭氏は「さまざまな映画で素晴らしい姿を見て来た役者さんたちなので、とてもうれしく思いました。この映画でしか目撃できない花と淳悟の姿を、私も心から楽しみにしています」と話している。
単行本・文庫の累計発行部数が40万部を突破した原作は、10歳で孤児になった少女・花と、若くして花を引き取った遠縁の男・淳悟が、内なる空虚を抱えながらも寄り添うようにして生きる姿を描き、愛に飢えた親子の描写が文壇で絶賛された。多くの映画人が製作を熱望するなか、熊切監督が2011年に釜山国際映画祭のアジアン・プロジェクト・マーケットに企画を提出。第1回APM Busan Awardを受賞したことで、映画化に向け大きく舵を切った意欲作だ。
「私の男」は、2014年に全国で公開。
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