高岡早紀、問題作「モンスター」主演で2時間特殊メイク バケモノから壮絶美女に
2012年12月22日 10:00
[映画.com ニュース] 女優の高岡早紀が、人気作家・百田尚樹氏の問題作を映画化する「モンスター」(大九明子監督)に主演することがわかった。幼少期から周囲にバケモノ呼ばわりされた和子が整形手術に目覚め、完ぺきな美ぼうを手に入れるまでを描く衝撃作で、高岡が新境地を開拓する。
「永遠の0」「海賊とよばれた男」など良作を連発する百田氏の著書のなかで、最も衝撃的な内容の同名小説が原作。瀬戸内海に面した町で古いペンションを改築してできたレストランの美人オーナー・鈴原未帆は、かつて田淵和子という名だった。ある事件を起こして町を追われ、移り住んだ東京で整形手術に目覚める。風俗嬢として働き資金を捻出し、理想の全身を手に入れる。そのとき、かつて自分を虐げた町に住むひとりの男に対する狂おしいまでの情念が再燃。和子は名を変え故郷へ舞い戻る。
主人公・和子の高校時代から30代までを演じきった高岡は、「醜い容姿のため家族にも愛されることのなかった彼女の人生は、私の想像を超えるほど壮絶なものであり、そんな女性の生きざまを演じることは初めての経験でした」と述懐。整形前のシーンに臨む際は、特殊メイクに2時間を要したそうで「ひとりの女性というよりは、全く別人の女性たちを演じた気分で、とても変化に富んでいました」とコメントを寄せた。
原作者の百田氏は、ロケ現場見学時に「和子を演じていた高岡早紀さんに挨拶されたとき、思わず2、3歩後ずさりしてしまいました。メイクと知ってはいても、直視できないほどのブスだったからです。そのとき初めて、和子がどれほど悲しい人生を歩んできたのか、痛いほどわかりました。すごい映画になると思います」と完成が待ちきれない様子だ。
「モンスター」は、2013年6月に公開。