東京国際映画祭、仏映画がグランプリ含む2冠 松江哲明監督3D作は観客賞
2012年10月28日 15:51

[映画.com ニュース] 第25回東京国際映画祭の授賞式が10月28日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、フランス映画「もうひとりの息子」が最高賞となる東京サクラグランプリを受賞。最優秀監督賞と合わせ2冠となった。審査員特別賞は韓国映画「未熟な犯罪者」、日本からのコンペ出品作である松江哲明監督初の3D作品「フラッシュバックメモリーズ 3D」は観客賞を受賞した。
東京サクラグランプリを受賞した「もうひとりの息子」は、兵役用健康検査の結果、両親の実子でないことを知ったイスラエル人の青年を主人公に、イスラエルとパレスチナふたつの家庭を通し両国の根深い憎しみからの解放を描いたドラマ。 監督賞と2冠を手にしたレビ監督は「これは本当でしょうか?最高の日です。この賞をイスラエルとパレスチナの子どもたちに捧げたい」と喜びを語った。
審査員特別賞は韓国映画「未熟な犯罪者」、最優秀監督賞は「もうひとりの息子」のロレーヌ・レビ監督が受賞。最優秀女優賞はトルコドイツ合作「天と地の間のどこか」主演のネスリハン・アタギュルに、最優秀男優賞は韓国映画「未熟な犯罪者」主演のソ・ヨンジュに贈られた。
初の3D作品「フラッシュバックメモリーズ 3D」で観客賞を受賞した松江哲明監督は「作品が完成したのが映画祭の始まる3日前の深夜だった。観客賞は、製作者にとってうれしい場所。観客賞という形でいただけてうれしかった」と笑顔で話した。
日本のインディペンデント映画に贈られる「日本映画・ある視点部門作品賞」を受賞した「GFP BUNNY タリウム少女のプログラム」の土屋豊監督は、「賛否両論ありますが、響いた方には響いたのだと思って嬉しい」と語り、600万円を製作、宣伝費として自分で負担していることを明かした。
審査委員長を務めたロジャー・コーマンは「すべてがすばらしい作品で、映画の力を体験しました。それぞれ違う文化から学び取ることが多かったです。そこで共通するテーマは“人間性”。いろんな意味において、われわれはみな違うところから来ていますが、みなすばらしい人間性を持っていると思いますし、希望があります」と総評した。
なお、今回の第25回東京国際映画祭をもって依田巽チェアマンが退任。後任には、角川書店の椎名保取締役が就任することが発表された。
▼審査員特別賞:「未熟な犯罪者」
▼最優秀監督賞:ロレーヌ・レビ監督「もうひとりの息子」
▼最優秀女優賞:ネスリハン・アタギュル「天と地の間のどこか」
▼最優秀男優賞:ソ・ヨンジュ「未熟な犯罪者」
▼最優秀芸術貢献賞:撮影監督パンカジ・クマール「テセウスの船」
▼観客賞:「フラッシュバックメモリーズ 3D」
▼アジアの風・最優秀アジア映画賞:「沈黙の夜」
▼アジア映画賞スペシャル・メンション:「兵士、その後」「老人ホームを飛びだして」「ブワカウ」
▼日本映画・ある視点部門作品賞:「GFP BUNNY タリウム少女のプログラム」
▼TOYOTA Earth Grand Prix:「聖者からの食事」
▼TOYOTA Earth Grand Prix審査員特別賞:「ゴミ地球の代償」
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