「鍵泥棒のメソッド」上海に続きトロントへ!海外映画祭からオファー相次ぐ
2012年8月15日 06:00
[映画.com ニュース] 俳優の堺雅人が主演する、内田けんじ監督の最新作「鍵泥棒のメソッド」が、9月6日にカナダ・トロントで開幕する第37回トロント国際映画祭のコンテンポラリー・ワールドシネマ部門に、正式出品されることがわかった。
コンテンポラリー・ワールドシネマ部門は、「世界的な視野と注目すべきストーリー性を持つ」作品に焦点を当てる。日本作品では、今作をはじめ「ふがいない僕は空を見た」(タナダユキ監督)、「希望の国」(園子温監督)の上映が決定している。
今作は、6月に開催された第15回上海国際映画祭で、最優秀脚本賞を受賞した。現在、マレーシア日本映画祭オープニング上映をはじめ、香港国際映画祭、バンクーバー国際映画祭、ハワイ国際映画祭など12を超える映画祭から、出品のオファーを受けている。
映画祭のプログラマーであるジョバンナ・フルビ氏は、「劇中の独特のキャラクタ-設定と予想不可能の話が交差する展開は、現在の邦画の素晴らしさを象徴しているようだ。考え抜かれ、完璧に練られた構成の素晴らしい脚本」と太鼓判を押した。さらに、「俳優たちの演技も素晴らしい。面白いだけでなく同時に感情に訴える演技を見せてくれる」と堺ら出演者にも称賛を送っている。
三池崇史や北野武ら日本人監督を、世界へ紹介してきた映画評論家のトニー・レインズ氏は、「自分がつくり出した登場人物たちをここまで愛せる監督は内田けんじ以外にいない」と絶賛。そして、「彼は複雑なプロットと鋭さのなかに、登場人物たちをユーモアたっぷりに融合させ、エンターテイメント性の高い映画をつくり出す。内田さんは、現代で最も先端を行く監督のうちの1人。今一番、注目しています」と期待を寄せた。
「鍵泥棒のメソッド」は、「アフタースクール」の内田監督がメガホンをとった喜劇。人生が入れ替わった貧乏役者と、伝説の殺し屋が巻き込まれる騒動を描く。堺が売れない役者の桜井を演じ、香川照之がすご腕の殺し屋コンドウ役、広末涼子がヒロインの女性編集者・香苗役で共演している。9月15日から全国公開。
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