豊田利晃監督、最新作製作のきっかけは原田芳雄さん葬儀
2012年8月12日 09:00

[映画.com ニュース] 豊田利晃監督が、藤原竜也と松田龍平が初共演した、最新作「I'M FLASH!」の製作秘話を明かした。昨年、肺炎のため死去した故原田芳雄さんの葬儀をきっかけに、製作に踏み切ったという。
今作は豊田組おなじみの松田をはじめ仲野茂、永山絢斗、板尾創路、原田麻由、大楠道代、渋川清彦ら、原田さんと親交の厚かったキャストが結集。豊田監督は、このキャスティングについて「彼らはみな、原田芳雄さんのお葬式に集ったメンバーなんです。もちろん、娘の原田麻由さんも」と話す。
豊田監督は、2003年に原田の主演作「ナイン・ソウルズ」を製作。再びタッグを組みたいと望んでいたが、原田さんが病に倒れ新作は実現しなかった。豊田監督は、原田さんの遺作「大鹿村騒動記」(阪本順治監督)の撮影後、原田さんと交わしたという最後の会話を述懐し「『芳雄さん、僕とも何か1本やりましょうよ』と話したら、『豊田、早くしないとオレ死んじゃうよ』と言われたんです。そう言われて、映画は予算や企画うんぬんじゃなくて、チャンスが来たら撮らなきゃなと思っているうちに芳雄さんが亡くなり、葬式に(今作に出演している)役者たちが集まりました。やっぱりオレは撮らないとダメだと思って、今回の撮影に臨みました」と並々ならぬ思いを語った。
「I'M FLASH!」は、 豊田監督が脚本も兼ね、新興宗教団体のカリスマ教祖が生死と向き合う姿を鮮烈に描く。豊田監督作への出演を熱望した藤原が若き教祖ルイ役で主演し、松田がルイと対じするボディーガードの新野風を演じた。9月1日から全国で公開。
関連ニュース





