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鬼才・園子温が原発事故に翻ろうされる家族描く「希望の国」予告編&ポスター公開

2012年7月27日 21:00

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「希望の国」ポスター画像
「希望の国」ポスター画像
(C)The Land of Hope Film Partners

[映画.com ニュース] 鬼才・園子温監督が、原発事故をテーマにした最新作「希望の国」の予告編とポスター画像が公開された。被災地で取材を重ねた園監督が、オリジナル脚本で挑んだ本作は、東日本大震災から数年後の架空の土地を舞台に、新たな地震と原発事故に翻ろうされる家族の姿を描く。

大地震が発生し、原子力発電所が爆発した長島県。酪農を営む小野泰彦(夏八木勲)、妻・智恵子(大谷直子)、息子・洋一(村上淳)と洋一の妻・いずみ(神楽坂恵)の4人家族と、隣に住む農家の鈴木家両家の敷地の境界で、避難区域内外が指定される。不安な状況の中でいずみの妊娠が発覚し、若い夫婦は住み慣れた土地を離れるが……。見えない放射能と戦う家族の絶望、不安を通し、そこから浮かび上がる問題、そして再生への希望と家族の愛を映し出す。

このほど公開されたポスターは、「それでも世界は美しい」というコピーとともに、夕日を浴びながら浴衣姿の智恵子を背負った泰彦、立ち入り禁止のバリケード前に立つ洋一といずみの写真を上下に配したデザインで、二組の夫婦の対照的な表情が見て取れる。予告編は、避難区域内外に分断された小野家と鈴木家の行動を軸に、被災者差別にあったり、放射能被ばくにおびえる夫婦の姿を切り取っており、今なお収束しない福島の原発事故問題を考えずにはいられない。大災害に直面し、それぞれ違った選択をとりながらも、変わらぬ夫婦の愛や家族の絆の強さを感じさせる仕上がりとなっている。

希望の国」は10月20日、東京・新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。

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