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山田洋次監督「東京家族」撮了間際で感無量 キャスト一同も「幸せ」

2012年5月30日 17:47

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現場のセットで撮影に応じた「東京家族」の山田洋次監督とキャスト一同
現場のセットで撮影に応じた「東京家族」の山田洋次監督とキャスト一同

[映画.com ニュース] 山田洋次監督の81作目となる最新作「東京家族」の製作報告会見が5月30日、東京・成城の東宝スタジオで行われ、山田監督をはじめ主演の橋爪功吉行和子西村雅彦夏川結衣中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡蒼井優が出席した。

小津安二郎監督の不朽の名作「東京物語」がモチーフの今作は、昨年4月1日にクランクイン予定だったが、3月11日に東日本大震災が発生。山田監督は「このままそ知らぬ顔で、すでに完成している脚本にしたがって撮影していいのだろうか」と悩み抜き、製作延期という苦渋の決断を選択した。また、主人公の夫婦を演じるはずだった菅原文太市原悦子、長女役の室井滋は、それぞれの事情により橋爪、吉行、中嶋にバトンタッチされ、3月1日にクランクイン。約3カ月間におよぶ撮影期間を経て、明日31日に撮了を迎える。

新たに書き直された脚本は、2012年5月の東京が舞台となるが、小津監督の「東京物語」へ捧げるオマージュという点に変化はない。成長した子どもたちに会うため、瀬戸内海の小島で暮らす老夫婦が上京。子どもたちはふたりを歓迎するが、生活のリズムがあまりにかけ離れているため、徐々にすき間が生じるようになる。全編を通じ、震災後の現代だからこそ伝えなければならない家族のきずなと喪失、夫婦と子ども、老いと死についてを丹念に問いかけていく。

山田監督は、「今日はとてもうれしい日。撮影終盤にきて、初めて家族が勢ぞろいできた」とニッコリ。延期を決意した直後は思い悩むこともあったそうで、「不安だったし、うまくいくのか、延期して良かったのか考えてばかりいた。でも今になって、これで良かったんだと僕は思っています」と語った。現代を舞台に「東京家族」をモチーフにした作品を製作することについて、「随分前から『東京物語』が骨格の作品は、繰り返し作られていいんじゃないかと思っていた。現代の『東京物語』になるはずだと思ったから」と製作経緯を説明した。

蒼井以外の主要キャスト全員が、山田組初参加。橋爪は、「思いもよらぬ役をいただきまして、『橋爪で大丈夫か』と皆さんも思われたことでしょう。見終わった後に、小さくてもいいから何かキラッとしたものが残ればいいなと心の底から願っています。祈っています」と話す。「東京物語」では同じ父親役を笠智衆が演じたが、「それを考えると現場に行きたくなくなってしまうので、あまり考えないようにした」と明かし、場内の笑いを誘った。

キャスト一同は、「本当に幸せな現場だった」と口をそろえる。「巨匠は存在自体が本当に大きい。なかなかの緊張感で現場にいられることって、あるようでない。本当に山田学校だった」(西村)、「俳優としての基礎の基礎の部分ができていないとき、スパッと見抜かれる。山田監督に言われたことは、私の宝になると思う」(夏川)、「未来の私に感謝される仕事をしたと思う」(中嶋)、「永瀬正敏さんに、監督とお仕事ができるとメールをしたら『良かったな! 本当に勉強になるぞ! 楽しんでこい!』と言われましたが、その意味がわかりました」(妻夫木)と、それぞれが最敬礼だった。

東京家族」は、2013年1月に全国で公開。

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