窪塚洋介、キャリア振り返り「昔も今も全然ピークだと思っていない」
2012年3月28日 22:05
ふたりはかねて親交があり、窪塚は豊田監督のデビュー作「ポルノスター」で「脇腹を刺されたような印象」を受けたという。一方の豊田監督は、「(窪塚は)役者という範ちゅうに収まらない希有(けう)な人。背景にいろいろなものを持っている人が好きだけれど、役者で背景がある人は少ない」と魅力を説明し、「現代のショーケン(萩原健一)と言える人。映画のフレームをはみ出して収まりきらない」と絶賛した。
10代からのキャリアを振り返った窪塚は、「昔も今も全然ピークだと思っていない」とキッパリ。瑛太との共演は「上から目線で言いすぎているかなと思ったけど、オレは“横から”目線!」だといい、自分の役者としての姿勢は「自分の道が世の中のメインストリームと一致したり外れることもあるけれど、作品を選ぶ純度は上がっている。今はインターネットの拡大によって、マスコミへの怒りが緩和された」。そして、「耳当たりがよく、口当たりのよい情報に浸かって育った世代だけれど、自分らしく生きていくため必要な物は自分の中にある」と持論を展開した。
今作は、アメリカを震撼(しんかん)させた爆弾魔ユナボマーに着想を得て製作。現代日本の雪山にこもり、日本社会に爆弾を送り続ける青年・良一の姿を通して、人間性の回復を描く。豊田監督と4度目のタッグとなる瑛太、窪塚をはじめKenKen、草刈麻有、ピュ~ぴる、松田美由紀らが出演している。
この日、多くのファンが詰めかけ、窪塚と豊田監督に質問をぶつけた。撮影中のエピソードについては、「氷点下15度のなか、約2週間で撮影を行った。仮眠仮眠でカミングアウトでした」(豊田監督)、「現場がすごくシーンとしていた。いい現場っていうと活気があるイメージだったけれど、それを超越した神社のような神聖な空気があり、最高の舞台を用意してもらった」(窪塚)と述懐。そして、豊田監督は「覚悟がないと映画はつくれない。そうでないと全部ウソだとばれてしまう。あとは誠実であること」と真しな眼差(まなざ)しをのぞかせた。
「モンスターズクラブ」は、4月21日から全国で公開。
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内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
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