「ヤング≒アダルト」ジェイソン・ライトマン監督の創作の源とは?
2012年2月24日 16:45

[映画.com ニュース] 「JUNO ジュノ」でアカデミー賞脚本賞を受賞したディアブロ・コーディと、ジェイソン・ライトマン監督コンビの新作「ヤング≒アダルト」(2月25日公開)は、中身がティーンエイジャーのまま成長できないヒロインの物語。常に“自分が一番”と思っている女を、オスカー女優シャーリーズ・セロンが驚くほどチャーミングに、魅力的に演じている。
「シャーリーズがイエスと言わなかったら、僕はこの作品を監督していないよ。脚本を読んですぐに、彼女がこの役に最適だと想像した。嫌な女を、観客の共感を得られるように演じることができる女優なんて、彼女以外に考えられないね」とライトマンは断言する。
主人公メイビスは30代のバツイチで、自称作家。ある日、父親になったばかりの元恋人からパーティの招待状が届く。自分がまだイケてると思い込んでいるため、ちゃっかり略奪愛を目論んで故郷で大騒動を起こすのだが、そんな失態はどこか“等身大の人間”として観客の共感をそそる。そこにライトマン監督ならではのマジックがある。
「僕はパーフェクトじゃない人々、と同時に、変わらない人間を描くのが好きなんだ。だってそれこそが真実だと思うから。僕らは常に変われるチャンスに遭遇し、それが示す意味も理解しているけれど、それでも変われない。大変だからね。でもそれを描いている映画はとても少ないんだ。大体が、信じられないくらいコロっと変わる人々だよ(笑)。でも、僕は映画に実際の人生を反映させたい。そういう映画こそが、僕に何かを与えてくれるから」
ライトマンの作品では、音楽的要素も常に重要な役割を果たす。メイビスのお気に入りがニルバーナと同世代のオルタナ系バンド「ティーンエイジ・ファンクラブ」だったり、ヒロインの話し相手となるオタクな元同級生(パットン・オズワルト)が「ピクシーズ」のTシャツを着ていたりと、今回は特に登場人物の性格や時代性を表すものとして巧妙に使われている。
「メイビスが今でも当時の音楽を聴くのは、彼女の人生で一番意味のあった時期を取り戻したいという欲求の表れでもあるんだよ」
“心優しきルーザー”を絶妙な温度感で演じたオズワルトはこう付け加える。「冒頭のカセット・テープのシーンからしてそれを象徴しているね。メイビスも僕のキャラクターも、過去に囚われている人は、その時代に自分が好きだった音楽を聴くことでノスタルジーに浸るのだと思う」。身勝手だけど憎めない“イタい”ヒロインは、人生をうまく生きられないすべての人々の共感を誘うに違いない。
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